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週末、お盆休みの締めくくりにもオススメ:封切再会で早速話題をさらった新作アニメ映画たち

小新井涼アニメウォッチャー
映画「ドラえもん のび太の新恐竜」劇場ポップ(筆者撮影)

新型コロナウィルスの影響で、今年の3月以降新作の公開が止まっていたアニメ映画ですが、先月末より待望の封切が再会されました。

口火を切った作品達も、それぞれが公開と同時に各所で話題をさらい、早速勢いをみせています。

現在、新作アニメ映画はどんなラインナップが揃い、それぞれどのような盛り上がりを見せているのでしょうか。

話題の3作品を中心に紹介します。

■映画「人体のサバイバル!/がんばれいわ!!ロボコン」(7月31日公開)

先陣を切って公開され、真っ先に思わぬダークホースとなっているのがこの作品。

特撮作品の「がんばれいわ!!ロボコン ウララ〜!恋する汁なしタンタンメン!!の巻」、3Dアニメ「スプリンパン まえへすすもう!」、アニメ「人体のサバイバル!」の3本立てとなる本作は、一見子供向けに思えますが、現在、特に大人達の間でじわじわと評判が広がり話題となっています。

その反響は今、公式が上記のような予告映像を新規作成してしまうくらいSNS上にあふれているのですが、ここはぜひ前情報や予備知識なく体感していただき、鑑賞後に他の人の感想を探して、同じリアクションがあることにホッとしていただくのも一興かもしれません。

そろそろ上映回数が限られてくるタイミングなので、未鑑賞のかたはぜひお早めにお楽しみください。

作品HP

■映画「ドラえもん のび太の新恐竜」(8月7日公開)

先週末に公開されると共に、早速週末興行ランキングにて初登場堂々の第1位を獲得した本作。

恐竜を冠した映画ドラえもんとしては「のび太の恐竜」(1980)と「のび太の恐竜2006」(2006)に続く3作目となりますが、新規オリジナルストーリーと共に展開する本作は、これまでの作品達とはまた違った新たな魅力を生み出しています。

子供達が楽しめるのはもちろん、上記歴代作品をみてきた大人達が思わずハッとしてしまう密かな感動シーンもあり、子供から一緒に行った大人まで幅広い年代の方々が楽しめる作品です。

2020年版の表現技術で描かれる大迫力の恐竜たちは、ぜひとも一度、映画館の大きなスクリーンで味わっていただくことをオススメします。

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■再生産総集編「少女☆歌劇 レヴュースタァライト ロンド・ロンド・ロンド」(8月7日公開)

同じく先週末に公開された本作は、全国28スクリーンでの上映規模ながら、週末興行ランキングでは11位に入るという驚きの高稼働をみせました。

2018年にテレビ放送された「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」の再生産総集編と題されていますが、テレビシリーズ未視聴の方にとっては作品への入口として、視聴済の方には来年公開の新作劇場版に向けた序章として、それぞれが新鮮に楽しめる作品となっています。

ミュージカル×アニメーションを中心に展開するメディアミックスプロジェクトとして、女性人気が高いとされる2.5次元界隈において舞台版も男女双方から人気が高く、既に根強いファン層を持つ本作「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」。

アニメ版未視聴の方々の中にも、本作が“刺さる”潜在層がまだまだ多く存在していると感じており、個人的には特にオススメしたい一作でもあります。

気になっているけど視聴できていなかった人にとっても、テレビシリーズ全12話を濃縮して約2時間で体感できる本作は入口としてぴったりです。

上映館追加も決定したこのタイミングで、ぜひチェックしてみてください。

作品HP

■映画館でのアニメ映画鑑賞:ライブエンターテイメントとしての顔

6月末のリバイバル上映開始以降、未だ興行ランキング入りをしているジブリ作品をはじめ、上記新作アニメ映画達が早速盛り上がりをみせていることからも、公開延期や営業自粛を受けて、映画館でのアニメ鑑賞がいかに渇望されていたのかが窺えます。

加えて、お盆休みとはいえ、アニメ系の大型イベントだけでなくお祭りや花火大会といった行事も未だ開催が難しい中、映画館での体験は単なる鑑賞ではなく、今味わえる貴重なライブエンターテイメントのひとつとしても重宝されているのかもしれません。

今後も公開延期となっていた作品をはじめ、ほぼ週1以上の間隔で新作の公開が控えており、ウィズコロナの状況下で、アニメ映画の封切りにはますます熱視線が集まりそうです。

この週末からも、本日公開の「東映まんがまつり(映画おしりたんてい・他3本)」や「デート・ア・バレット デッド・オア・バレット」の他、明日には劇場版「Fate/stay night Heaven's Feel」3.spring song(3は本来ローマ数字表記)が封切られます。

これから作品数が増えるにあたり、そろそろ地域によっては上映終了となる作品も出てくるタイミングですので、この週末にお盆休みの締めくくりとして、気になる作品を鑑賞してみるのはいかがでしょうか。

※鑑賞の際はくれぐれも各映画館のガイドラインに従い十分な感染予防をとったうえでお楽しみください

アニメウォッチャー

北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院博士課程在籍。 KDエンタテインメント所属。 毎週約100本以上(再放送、配信含む)の全アニメを視聴し、全番組の感想をブログに掲載する活動を約5年前から継続しつつ、学術的な観点からアニメについて考察、研究している。 まんたんウェブやアニメ誌などでコラム連載や番組コメンテーターとして出演する傍ら、アニメ情報の監修で番組制作にも参加し、アニメビジネスのプランナーとしても活動中。

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