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日本人メジャーリーガー初の2年連続30本塁打を達成した大谷翔平。13年連続のメジャー記録保持者は誰?

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
2年連続となる30本塁打を放ったエンゼルスの大谷翔平(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月31日(日本時間9月1日)に行われたニューヨーク・ヤンキース戦で、今季30本目となるホームランを放ち、日本人メジャーリーガーとしては初となる2年連続30本塁打以上を記録したロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平。

 日本人メジャーリーガーが年間30本塁打以上を打ったのは3度しかないが、その3回中2度は大谷によるものだ。

年間30本塁打以上を打った日本人メジャーリーガー

46本 大谷翔平(エンゼルス) 2021年

31本 松井秀喜(ヤンキース) 2004年

30本* 大谷翔平(エンゼルス) 2022年

*シーズン途中

 大谷がこの後、記録をどこまで伸ばしていくのかも気になるところだが、メジャーリーグの連続30本塁打記録は13年連続。現在28歳の大谷は40歳のシーズンまで30本塁打以上を打ち続けないと、メジャー記録を塗り替えることはできない。

 これまで数々の全人未踏の記録を打ち立ててきた大谷でも、この記録を超えるのは難しそうだ。

 メジャー記録である13年連続30本塁打以上を記録したのはバリー・ボンズとアレックス・ロドリゲスの二人。

 MLB歴代最多となる通算762本塁打を放ったボンズは、ピッツバーグ・パイレーツでプレーしていた1992年に34本塁打を記録すると、サンフランシスコ・ジャイアンツに移籍した翌93年には46本塁打を放って自身初となるホームラン王のタイトルを手にする。2001年には年間73本塁打を放つなど、39歳だった2004年まで13年連続で30本塁打以上を記録した。2005年は14試合しか出場できずに5本塁打で終わったが、現役最後のシーズンとなった42歳で迎えた2007年にも28本塁打を打っている。

 MLB歴代4位の通算696本塁打の記録を持つAロッドは、シアトル・マリナーズでプレーしていた1998年に22歳の若さで42本塁打を記録。そこからテキサス・レンジャース、ヤンキースとチームを変えながらも、34歳だった2010年まで年間30本塁打以上を打ち続けた。

 ただし、ボンズとAロッドはストロイドの力を借りて作り上げた記録であり、薬物使用疑惑のない選手で最多なのは、通算534本塁打のジミー・フォックスと今季限りでの現役引退を表明しているアルバート・プホルスの2選手が持つ12年連続。

 ベーブ・ルースと同じ時代にプレーしていたフォックスは、1929年から35年までフィラデルフィア・アスレチックスで7年連続で30本塁打以上を打つと、1936年から40年まではボストン・レッドソックスでも記録を継続。ルースでも8年連続だったのに、安定してホームランを量産した。

 新人の年から記録を始めたのがプホルス。メジャー1年目だった2001年に37本塁打を記録すると、2011年までセントルイス・カージナルスで11年連続で30本塁打以上を記録。これは同一球団でのメジャー記録である。FA移籍したエンゼルスでも2012年に30本塁打を放って、記録を12年連続まで伸ばしたが、33歳だった2013年に17本塁打に終わって、記録が止まった。

10年以上連続で30本塁打以上を打ったメジャーリーガー

13年 バリー・ボンズ

13年 アレックス・ロドリゲス

12年 ジミー・フォックス

12年 アルバート・プホルス

10年 サミー・ソーサ

10年 カルロス・デルガド

 二刀流の大谷は、どこまでこの記録を続けられるのだろうか?

 投手をやめ、打者に専念したベーブ・ルースが持つ8年連続が当面のターゲットとなりそうだ。そこまで記録を続けることができれば、あとは1年1年の積み重ねで、ボンズとAロッドを追いかけていくことになる。

 常識外れな活躍を続ける大谷ならば、不可能と思われる14連続30本塁打以上も達成できるかもしれない。

スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。

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