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53歳でのチャリティー・マッチ復帰を匂わせたマイク・タイソンが選んだリングはプロレスだった?!

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
1998年にプロレスのリングへ上がったマイク・タイソン(写真:ロイター/アフロ)

 ボクシングの元統一世界ヘビー級王者のマイク・タイソンが5月27日(日本時間28日)に新興プロレス団体AEWのリングに上がり、前AEWヘビー級王者のクリス・ジェリコと乱闘を繰り広げた。

 チャリティー・マッチでの復帰をアピールしている53歳のタイソンは、ボクシングのリングに戻る前にプロレスのリングに登場した。

約3億円のギャラで務めたレッスルマニアの特別立会人

 タイソンは1998年3月に世界最大手のプロレス団体『WWE』(当時はWWF)が開催したレッスルマニアのメインイベントで特別立会人を務めた。

 このときのメインイベントはショーン・マイケルズ対”ストーン・コールド”スティーブ・オースチンのWWFヘビー級タイトルマッチ。タイソンは王者で悪役のハートブレイク・キッド(マイケルズ)が結成したD-ジェネレーションX(DX)のメンバーだったが、試合中にマイケルズを裏切って高速3カウントで挑戦者オースチンの勝利をアシストした。

12年越しのDXとの和解

 そして、12年後の2010年1月にはクリス・ジェリコのタッグパートナーとしてWWEのリングに再登場。マイケルズとトリプルHのDXとのタッグマッチで対戦。またしてもタイソンは試合中に仲間を裏切り、右パンチ一発でジェリコをノックアウトした。

10年ぶりにジェリコと対峙

 2017年にWWEを退団して、今年1月5日には新日本プロレスの東京ドーム大会で棚橋弘至に勝利したジェリコは、WWEのライバル団体AEWでヒール・レスラーとして活躍中。AEWの初代ヘビー級王者にも輝いた。

 5月27日に全米中継された大会では、リング上でジェリコ率いる悪役軍団『インナーサークル』のメンバーたちが集まると、そこに元UFC世界ライトヘビー級王者のラシャド・エバンス、元UFC世界ライトヘビー級王者のビクトー・ベウフォート、前UFC世界バンタム級&前UFC世界フライ級王者のヘンリー・セフードの元UFC王者トリオを引き連れたタイソンが登場。

 ジェリコが10年前に裏切ったことを謝罪するように要求すると、タイソンはTシャツを引き裂いて、鍛え上げた上半身を見せ、ジェリコに襲いかかった。そこからは大勢のレスラーが入り乱れる大乱闘に発展。タイソン対ジェリコの対戦を期待させる形で番組は終わった。

タイソン対ジェリコは実現するか?

 WWEの殿堂入りもしているタイソンは、ライバル団体AEWのリングでジェリコと戦うのだろうか?

 プロレス・ファン、総合格闘技ファン、ボクシング・ファンを巻き込んだ展開を繰り広げるAEWとプロレス界の盟主WWEとの争いも気になるところだ。

スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。

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