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東京五輪を延期しなければ八村塁は出場できない?!~シーズン中断中のNBAは6月に再開か?~

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
東京五輪が延期されない限り出場が難しくなった八村塁(三尾圭撮影)

 新型コロナウィルスの影響で3月11日にシーズン中断に踏み切ったNBA。

 リーグ・コミッショナーのアダム・シルバーは、「中断期間は少なくとも30日間」との声明を出したが、再開の見通しは立っていない。

日本語に訳されたNBAコミッショナーの声明文書(提供:NBA)
日本語に訳されたNBAコミッショナーの声明文書(提供:NBA)

 リーグの内外に多くの情報網を持ち、これまでに数々のスクープを報じてきたESPNのエイドリアン・ウォジナロウスキー記者は、再開は速くても6月中旬から下旬になるとレポート。米国疾病予防管理局は、「今後8週間は50人以上集まるイベントを控えるように」と勧告しているが、この8週間が開けるのは5月中旬になるが、NBAはさらに1ヶ月遅い6月中旬までは試合を控えるつもりのようだ。

 NBAの各チームはシーズン中断時点で63~67試合を終えており、予定されている82試合行うとすれば15~19試合残っている。このスケジュールを消化するには約6週間が必要で、ウォジナロウスキー記者の予想通りにNBAが6月中旬に再開できた場合には、レギュラーシーズン終了が7月末となる。

 ウォジナロウスキー記者の取材によると、リーグは各チームに対して8月にプレーオフが行われても対応できるように試合会場の調整を打診しているそうだ。

 NBAのプレーオフは例年2ヶ月かけて行われるので、8月上旬からプレーオフに突入したとしても、ファイナルが終わるのは10月上旬となる。

 仮にレギュラーシーズンを75試合に短縮したとしても、レギュラーシーズンが終わるのは7月上旬。多額の収入が見込めるプレーオフの短縮は避けそうなので、ファイナル終了は9月半ばになりそうだ。

 東京五輪の男子バスケットボールは、7月26日から始まり、8月9日に決勝戦が予定されている。

 このまま東京五輪を延期しないようだと、NBAでプレーする選手の五輪出場は不可能となり、「ドリームチーム」だけでなく、八村塁も母国開催のオリンピックに出場できなくなる。

スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。

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