Yahoo!ニュース

統一戦に自信満々の寺地拳四朗「中盤くらいでKOで倒せる」その理由とは

木村悠元ボクシング世界チャンピオン
写真提供全て甲斐 誠

WBC世界ライトフライ級王者の寺地拳四朗(30=B.M.B)は、11月1日さいたまスーパーアリーナで行われる世界ライトフライ級2団体統一戦で、WBA世界同級スーパー王者の京口紘人(28=ワタナベ)と対戦する。試合を目前に控えた寺地に試合への意気込みを聞いた。

ーーー今のコンディションはどうですか。

寺地:もうほぼ完成って感じですね。スパーリングもあと少しだけあるんですが、良い感じに仕上がっています。

ーーー前回の試合、矢吹選手との再戦について聞きたいのですが、自分の中で出来としてはどうでしたか。

寺地:良かったと思います。練習どおりに攻められて、結果KOにもつながったので。

ーーー初戦と再戦で変えたところはありますか。

寺地:攻める姿勢ですね、ポイントを確実に取れる戦い方でいきました。接近戦もかなり練習していたので、自分のボクシングの引き出しが増えたと思います。

ーーープレッシャーはありましたか。

寺地:再戦でしたから、やはりありましたね。今回負けたら終わりかなと考えたくらいなので。

ーーーこれまで防衛戦を多くこなしてきましたが、今回は統一戦、しかもライバルの京口選手との対戦ということで、特別な思いはありますか。

寺地:統一戦が決まりかけたことは1回ありましたが、すぐになくなってしまったので、モチベーションが上がる試合ではあります。注目度も高いと言われているので、自分をアピールできる機会かなと。会場も大きい分、多くの人たちに見てもらえるので、すごくワクワクしています。

ーーー対戦相手の京口選手についてはどうですか。以前から、多くのファンからライバル同士の対決が見たいと声がありましたが。

寺地:そうですね、自分もそういう声は聞いていたので実現できて嬉しいです。

ーーー京口選手とプロの公式戦では初対決となりますが、勝つイメージはできていますか。

寺地:もちろんできています。自分のボクシングの幅が広がったことで、様々な対応ができるようになったので。

ーーー試合の展開はどうですか。判定で勝つか、それともKO決着か。

寺地:KOだと思います。

ーーー何ラウンドぐらいで。

寺地:中盤ぐらいですかね。でも、倒そうとしないことが大切だと思っています。無理に倒しに行くとKOができないので、流れで倒すのが理想です。

ーーー京口選手との対戦経験はアマで数回、プロではスパーリングなどをしたことがあるようですが、やはり自分が勝っていると。

寺地:はい、そうだと思っています。以前スパーリングなどで手合わせした際も差を感じましたし。

ーーー今はどのようなテーマで練習していますか。

寺地:今だけでないのですが、距離感がずっと課題ですね。常に自分の距離で戦えるように。シャドーではバランスですかね。

ーーーバランスというと。

寺地:打ち終わりに体がブレず、体が崩れないように意識しています。

ーーー海外でも合宿していたようですが、どうでしたか。

寺地:現地の方々とスパーをする機会があったのですが、とにかくパンチがすごいんですよね。打ち方一つであんなに変わるものなんだと驚きました。日本人のその階級の人と比べても全然違いましたね。

ーーーなるほど。拳四朗選手も海外で試合をしたいとか、そういう思いはありますか。

寺地:行きたい気持ちはあります。学びもありますし、それに今は円安もあるので。

ーーーファイトマネーも多くなりますもんね。最後に、今回の試合の意気込みを聞かせてください。

寺地:しっかり勝って4団体統一戦に向かいたいと思います。統一は、一般の人が見ても分かりやすい偉業だと思うので、成し遂げたいです。

インタビュー後にトレーニングの様子も取材したが、仕上がりは万全のようだ。

10年ぶりの日本人同士の統一戦が、白熱したファイトになることを期待したい。注目の試合は11月1日Amazonプライム・ビデオで独占生配信される。 

元ボクシング世界チャンピオン

第35代WBC世界ライトフライ級チャンピオン(商社マンボクサー) 商社に勤めながらの二刀流で世界チャンピオンになった異色のボクサー。NHKにて3度特集が組まれ商社マンボクサーとして注目を集める。2016年に現役引退を表明。引退後に株式会社ReStartを設立。解説やコラム執筆、講演活動や社員研修、ダイエット事業、コメンテーターなど自身の経験を活かし多方面で活動中。2019年から新しいジムのコンセプト【オンラインジム】をオープン!ボクシング好きの方は公式サイトより

木村悠の最近の記事