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新人王MVPの奈良井翼「力の差を見せつけてやる」浪速の狂拳・亀田京之介と対戦

木村悠元ボクシング世界チャンピオン
撮影全て筆者

6月5日大阪府立体育館で奈良井翼(21=RK蒲田)と亀田京之介(22=ハラダ)の試合が決まった。試合はフェザー級8回戦で行われる。

次戦に向けてトレーニングに励む奈良井に試合への意気込みと今後の展望について話を聞いた。

【前編】新人王MVPで脅威のKO率の奈良井翼 ボクシングを始めたきっかけはマイク・タイソン

亀田京之介との対戦について

ーーー次戦は亀田京之介選手との試合となりますね。どのような経緯で試合が決まったですか。

奈良井:全日本が終わった頃に会長から電話がかかってきて「亀田選手と大阪で試合できるけど、やりたいか?」と言われて「やりたいです!」と即答しました。8回戦を大阪府立体育館でやることになりました。

ーーーメインですよね。

奈良井:はい。東京に出てきて後楽園ホールでしか試合をやったことがないので、地元の大阪で試合ができて嬉しいです。

ーーー亀田選手と対戦が決まって注目度も上がっていますね。

奈良井:知名度では亀田に劣っていますが、試合で格好よく倒して「あいつはすごい」と言われるようになりたいです。力の差を見せつけてやろうと思っています。

ーーーどのような試合にしたいですか。

奈良井:多分亀田は足を使ってくると思います。アウトボクシングで来ると思うのですが、プレスをかけてジワジワ詰めようと思っています。打ち合いで来たら打ち合います。

ーーー試合の映像を見て研究とかしますか。

奈良井:試合のときはぶっつけ本番が多いです。意識してしまいますから、あまり相手の映像は見ないようにしています。あとは、前回の試合の映像で癖を見つけて、とりあえず覚えておきます。見るのは全体だけで細かくは見ません。

亀田京之助との因縁

ーーー亀田選手とは面識はありますか。

奈良井:高校生のときアマチュアで試合しました。大阪府ジュニア選手権大会の決勝戦で、そのときは判定で僕が勝ちました。それ以前にもちょくちょくスパーしていたのです。亀田ジムに出稽古に行ったり、けっこう互いに相手を知っている感じです。

ーーー自信はありますか。

奈良井:はい。向こうも気合いがはいっていると思います。1回負けているし、注目されているので油断はできません。でも、どの相手とやっても僕は怖いのです。「勝てるぞ」と周りから言われていても、試合は毎回怖くて、ビビリながら倒しています(苦笑)。

ーーーその恐怖があるからこそ、強くなれたのではないでしょうか。

奈良井:そうかもしれません。リングに上がってゴングが鳴れば、いつもどおりに動けます。試合前は負けたらどうしようとか考えてしまってめちゃくちゃ怖いです。

パンチをもらうのも怖くないのですが、やはり負けるのが一番怖いです。

今後の奈良井

ーーーこれまで7勝6KOとほぼパーフェクトで来ていますが、今後に向けての目標はありますか。

奈良井:まず8回戦ランカーに、通用するレベルにしたいです。接近戦や打ち合いになったら、ランカーの人のほうが僕より上なので、それを早く克服できるようにしたいですね。ランカーでもバンバン倒せるようになりたいです。

ーーーベルトもほしいですか。

奈良井:欲しいですね。

ーーーフェザー級で意識している選手はいますか。

奈良井:特に意識している選手はいませんね。

ーーーまずは次の試合という感じですか。

奈良井:そうです。目の前の試合を一つ一つ勝っていきたいです。

ーーー最後に試合への意気込みを聞かせてください。

奈良井:必ずKOで勝ちたいです。

奈良井翼(ならい・つばさ)

21歳、大阪府大阪市出身、RK蒲田ボクシングファミリー所属。プロ戦績は7戦7勝(6KO)。第67回全日本新人王決定戦で優勝しMVP獲得。小学生からキックボクシングを始め、高校入学後にボクシングに転向した。

元ボクシング世界チャンピオン

第35代WBC世界ライトフライ級チャンピオン(商社マンボクサー) 商社に勤めながらの二刀流で世界チャンピオンになった異色のボクサー。NHKにて3度特集が組まれ商社マンボクサーとして注目を集める。2016年に現役引退を表明。引退後に株式会社ReStartを設立。解説やコラム執筆、講演活動や社員研修、ダイエット事業、コメンテーターなど自身の経験を活かし多方面で活動中。2019年から新しいジムのコンセプト【オンラインジム】をオープン!ボクシング好きの方は公式サイトより

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