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竹原慎二がコロナでピンチのボクシング界にエール「このぐらいのことじゃ負けないぞ」

木村悠元ボクシング世界チャンピオン
写真 全て本人提供

現在ボクシング界は深刻な状況だ。

新型コロナウィルスの影響で試合開催のめどが立たず、各ジムの営業も自粛している。

そんな中、世界王者たちによる応援メッセージがYouTubeにアップされた。発起人は竹原慎二氏(元WBA世界ミドル級王者)だ。

竹原氏は現在、タレント、竹原慎二&畑山隆則のボクサ・フィットネスジムを経営する傍ら、

渡嘉敷勝男氏(元WBA世界ライトフライ級王者)と畑山隆則氏(元2階級王者)と共にYouTuberとして活躍している。

今回の「【コロナに負けるな】レジェンドボクサー大集結!コメントリレー」企画の経緯について、竹原氏に電話取材を試みた。

コロナの影響

ーーーコロナの影響で外出自粛が続いていますが、どのように過ごしていますか。

竹原:ほとんど自宅で過ごしています。家では無駄な時間を過ごしたくないので、本を読んだり、考え事をしています。

ジムも休業してしまったので、再開した時に会員さんに綺麗な状態で使ってもらえるように清掃を行なっています。。

ーーージムはいつから休業しているのですか。

竹原:緊急事態宣言の発令後なので、4月9日からです。

ーーージムの運営はどうですか。

竹原:本当に大変です。維持費だけでも結構かかりますから。

でも、前向きに行くしかないなと。今はコロナが収束した後にどう頑張っていくかを考えています。

ーーープラス思考ですね。

竹原:そうです。以前、癌で2ヶ月入院した時にも外出できず、今と似たような状況でした。

その時からポジティブに生きようと決めたのです。

YouTubeについて

ーーーYouTuberとしても活躍されていますが、始めたきっかけはなんですか。

竹原:渡嘉敷さんに「畑山と三人でやろう」と声をかけて頂いたのがきっかけです。

私も暇なときはよくYouTube見ていたので興味はありました。思ったよりも簡単に開設できたので、もっと早くからやっとけばよかったなと思いましたね。

ーーー普段はどんな動画を見るのですか。

竹原:ゴルフとかドッキリ系のやつとか、いろんなのを見ます。

ーーーYouTubeを始めてから反響はどうですか。

竹原:会う人によく声をかけてもらいます。でも、関係者ばかりなんです。

ボクシングを広めるために、もっと一般の人にも見てもらえるようにしたいです。

ーーーチャンネル登録者数が約半年で6万人ってすごいですよね。

竹原:他のスポーツ選手のチャンネルと比べたらまだまだです。もっと上に行かないと。

王者達のコメントリレー

ーーーYouTubeの「【コロナに負けるな】レジェンドボクサー大集結!コメントリレー」という企画で、世界王者たちからのコメント動画も投稿していましたね。

竹原:はい。コロナの影響で辛い状況だからこそ、動画を通じてみんなに喜んでもらえたらと思って始めました。

最初は知り合いのチャンピオンだけでしたが、ガッツ石松さん(元WBC世界ライト級王者)を始め、20人以上のチャンピオンに協力してもらって素晴らしい動画を作る事が出来ました。

ーーー動画のコメントもたくさん寄せられていましたね。コメントを見たりしますか。

竹原:はい。全て目を通しています。

「太ったな」「老けたな」「元気でやってるんだ」など様々な反応があって嬉しいですし、元気をもらっています。

ーーー今でも他のチャンピオンと繋がりはあるのでしょうか。

竹原:佐藤修(元WBA世界スーパーバンタム級王者)、坂田健史(元WBA世界フライ級王者)とか、あと薬師寺保栄さん(元WBC世界バンタム級王者)には可愛がってもらってますね。

ガチンコファイトクラブ

ーーーYouTubeで共演している渡嘉敷さんと畑山さんとは仲が良いのですか。

竹原:昔から渡嘉敷さんには、私と畑山をゴルフや食事に誘ってくれたり、お世話になっています。

ーーー畑山さんとは「ガチンコ・ファイトクラブ」でも一緒に出演していましたしね。

竹原:そうですね。あれがきっかけで一緒にジムを始めました。お互いクセがありますからね(笑)。二人で一人前って感じです。

ーーー「ガチンコ・ファイトクラブ」は僕も大好きな番組でした。当時のボクシングと、今のボクシング違いについてどう感じていますか。

竹原:私がボクシングを始めた30年前は、たたき上げの選手が多かったのですが、今は子供のころからやっているエリートが多い印象ですね。

ーーーボクシング人気はどうですか。

竹原:少子化の影響もありますが、まずジムに入ってくる子が少ないです。他の格闘技にも分散しているように感じます。

ボクシング界にエール

ーーー今注目している選手はいますか。

竹原:井上尚弥選手(バンダム級統一王者)、村田諒太選手(WBA世界ミドル級王者)など、世界チャンピオンの子たちには注目しています。特に田中恒成選手(3階級王者)は実力もつけてきていますし、面白くなるのではないでしょうか。

ーーー今後、ボクシング界はどうなるべきだと思いますか。

竹原:今は、ほんの1部のボクシングジムしか盛り上がっていません。さらにコロナの影響で、これから大変なジムが増えてくると思います。

そのためにも、ボクシングの人気を高めて「このくらいのことじゃ負けないぞ!」ってくらいに力をつけて欲しいです。

今までのやり方だけでなく、時代に合わせて変えていかなければいけないと思います。

ーーーyoutubeもそのひとつですね。最後に選手やジムの方にメッセージをお願いします。

竹原:ボクシングの試合と同じで、自分も疲れているときは相手も疲れている。

だから、自分も大変だけどみんなも大変なんだと前向きに捉えて、みんなで力を合わせて乗り切りましょう。

元ボクシング世界チャンピオン

第35代WBC世界ライトフライ級チャンピオン(商社マンボクサー) 商社に勤めながらの二刀流で世界チャンピオンになった異色のボクサー。NHKにて3度特集が組まれ商社マンボクサーとして注目を集める。2016年に現役引退を表明。引退後に株式会社ReStartを設立。解説やコラム執筆、講演活動や社員研修、ダイエット事業、コメンテーターなど自身の経験を活かし多方面で活動中。2019年から新しいジムのコンセプト【オンラインジム】をオープン!ボクシング好きの方は公式サイトより

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