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間もなく出産「完全なる幸福」感じるメーガン妃と不安覚えるヘンリー王子

木村正人在英国際ジャーナリスト
英連邦記念日の式典でお腹に手を置くメーガン妃(右から2人目)(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

[ロンドン発]英王位継承順位6位のヘンリー王子(34)と米元女優メーガン妃(37)の第一子誕生が迫ってきました。出産は4月末か5月初旬の予定です。

王室伝統のエチケットに精通しているウォッチャーのウィリアム・ハンソン氏が5日、ロンドンで記者会見し、外国人特派員の疑問に答えてくれました。

王室エチケット専門家ウィリアム・ハンソン氏(筆者撮影)
王室エチケット専門家ウィリアム・ハンソン氏(筆者撮影)

メーガン妃が大きくなったお腹に手を置くジェスチャーをよく見せることについて、ハンソン氏は「妊娠に完全なる幸せを感じている証拠です。これはキャサリン妃と違ってメーガン流です」と解説。

メーガン妃はお腹の中の赤ちゃんとコミュニケーションを取っているのでしょうか。

王位継承順位2位のウィリアム王子(36)の妻、キャサリン妃(37)はジョージ王子、シャーロット王女、ルイ王子の3児を出産していますが、そう言われてみれば、確かにキャサリン妃はお腹に手を置く仕草をあまり見せませんでした。

一方、ヘンリー王子は婚約発表の時から、いつもスーツのボタンのところに手を置いています。

ヘンリー王子はみぞおちのところに手を置いていることが多い(2017年12月、筆者撮影)
ヘンリー王子はみぞおちのところに手を置いていることが多い(2017年12月、筆者撮影)

最愛の母、ダイアナ皇太子妃を突然の交通事故でなくし、精神的に不安定になったヘンリー王子。メーガン妃をメディアの攻撃から守り、母の二の舞を演じさせることはないというボディー・ランゲージなのでしょうか。

ハンソン氏いわく「ヘンリー王子はナーバスになっています。メーガン妃が妊娠したことでもっと責任を感じ、より真剣になっています。心配しているのかもしれません」。

ハンソン氏によると、ウィリアム王子も同じ仕草を見せるそうです。

母乳で育てるかどうかは「公務の最中に母乳を与えることはないでしょうが、プライベートでは完全にメーガン妃のチョイスです」。

「メーガン妃はメディアの攻撃にさらされていますが、それは結婚前のキャサリン妃も同じでした」

「メーガン妃は英王室のエチケットを破っていますが、良くなってきています。ひどすぎたことは一度もありません。慣れるまで、まだ時間はたっぷりあります」

「しかし、キャサリン妃が非常に上手くやってきたので、メーガン妃に対するハードルが高くなっているということはあります。メーガン妃が好むファッションのカラーはエリザベス女王に比べるとヘビーです」

筆者もいくつか質問してみました。

――メーガン妃とキャサリン妃の不仲説は本当だと思いますか

「本当のことを知っているのは誰もいないでしょう。家族のメンバーが増えるのを喜ばない人はいないでしょう。それが愛情であるとは限りませんが」

「2人は上手くいっていると思います。ウィリアム王子とヘンリー王子も2人の仲が良好なことを望んでいます」

「極めて近い女性同士がケンカを始めるに違いないというのはシンデレラの姉妹と同じでステレオタイプの考え方です」

――日本では天皇が代わると元号が変わりますが、英国ではどうですか

「ジョージ朝(1714~1837年)、ビクトリア朝(1837~1901年)、エドワード朝(1901~10年)という呼び方が定着するのは君主がなくなってからです」

「現在は正確にはウィンザー朝です。エリザベス2世朝と呼ばれるようになるかどうかは今のところ分かりません」

――エリザベス女王が君主大権を行使して英国の欧州連合(EU)離脱を止めることはできますか

「エリザベス女王の公式な裁可がないと最終的に法案は法律になりません。理論的には裁可を遅らせることは可能ですが、上下両院が可決した法案を女王が裁可しないということはありえないでしょう」

(おわり)

在英国際ジャーナリスト

在ロンドン国際ジャーナリスト(元産経新聞ロンドン支局長)。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。masakimu50@gmail.com

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