ロイヤルベビー誕生へ(1)双子の可能性は?
英国の王位継承順位2位のウィリアム王子とキャサリン妃の第1子の誕生が迫ってきた。キャメロン英政権は男子優先だった1701年の王位継承法を改正したため、女の子が誕生した場合は将来の女王になる。
キャサリン妃はダイアナ元皇太子妃(故人)がウィリアム王子とヘンリー王子を出産したロンドン市内のセント・メアリー病院リンド病棟で出産する。リンド病棟を11日午後に訪れたところ、病棟前に世界中のメディアの脚立が立錐の余地がないほど林立していた。
場所取りの一番乗りは海外に8500以上の契約社を持つ米国のAP通信。AP通信の老カメラマンは「6月30日の日曜日から12時間交代で張り込んでいる。マネーショットはウィリアム王子とキャサリン妃が赤ん坊を抱いて出てくる瞬間だ。そのショットが撮れるまで頑張るよ」と日に焼けた表情を崩した。
マネーショットとは業界用語で歴史に残る瞬間をとらえることだ。「大変ですね」とねぎらうと、老カメラマンは「歴史を記録するのが仕事だから、やりがいがある」と声を弾ませた。
英国の24時間ニュースチャンネルのスカイニュースは出遅れ気味。リンド病棟の正面からかなり離れたところで、若いカメラマンが「2日前から張り込んでいる。僕の当番は15日の月曜日まで。火曜日からホリデーに行くよ。それまでに出産してもしなくても報酬は同じさ。今までのところ動きはまったくないよ」と教えてくれた。
日本のフジテレビや日本テレビは地面にテープを貼って縄張りを確保している。
キャサリン妃はつわりがひどくて入院した際、双子説も流れた。王室のスポークスマンに「双子だった場合、どちらの王位継承順位が上になるの?」と質問したところ、「それは先に出てきた方だと思うけれど、心配しなくていいよ。ウィリアム王子もキャサリン妃も医師から性別を知らされていないが、双子でないことだけは確かだよ」という返事だった。
出産予定日は13日。賭け屋の倍率では14~15日が本命で、女の子の予想が優勢になっている。
(つづく)