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アストロズのバーランダーが“準完全試合”! 通算3度目のノーヒッターは歴代3位タイ

菊田康彦フリーランスライター
1日のブルージェイズ戦で自身3度目のノーヒットノーランを達成したバーランダー(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ヒューストン・アストロズのジャスティン・バーランダー(36歳)が、現地9月1日(日本時間9月2日)のトロント・ブルージェイズ戦で相手打線を無安打に抑え、1人の走者しか許さない“準完全試合”を達成。ノーヒットノーランはこれが自身3度目で、メジャーリーグ歴代3位タイとなった。

アストロズ移籍後は初の達成

 敵地ロジャーズ・センターで行われたブルージェイズ戦に先発したバーランダーは、初回こそ1死から二番のキャバン・ビジオに四球を与えたものの、その後は1人の走者も許さない完璧なピッチング。味方も得点できず8回を終わって0対0のままだったが、9回表2死三塁から六番エイブラハム・トロにホームランが飛び出し、2点のリードをもらう。

 その裏のマウンドに上がったバーランダーは先頭のブランドン・ドゥルーリーをショートゴロに打ち取ると、続くリース・マグワイアからはこの試合、14個目の奪三振。最後は一番のボー・ビシェットをサードゴロに仕留め、投球数120球でノーヒットノーランを達成した。

 バーランダーのノーヒットノーランは、2007年6月12日のミルウォーキー・ブリュワーズ戦、2011年5月7日のブルージェイズ戦(いずれもデトロイト・タイガース在籍時)に次いで3度目。2017年途中のアストロズ移籍後では、これが初となる。

同一チームを相手に敵地で2度は史上初

 通算3回のノーヒットノーランは、ノーラン・ライアン(カリフォルニア・エンゼルスほか)の7回、サンディ・コーファックス(ロサンゼルス・ドジャース)の4回に次いで、ボブ・フェラー(クリーブランド・インディアンス)、サイ・ヤング(ボストン・レッドソックスほか)、ラリー・コーコラン(シカゴ・ホワイトストッキングスほか)と並ぶ歴代3位となった。

 また、2011年にブルージェイズを相手にノーヒッターを成し遂げた時も、舞台は同じロジャーズ・センター。メジャーリーグの公式サイトによれば、同じチームを相手にロードで2度のノーヒッターは史上初だという。

 今季のメジャーではこれまで3回のノーヒットノーランがあったが、うち2回は継投。単独での達成は、5月7日のシンシナティ・レッズ戦で達成したマイク・ファイアーズ(オークランド・アスレチックス)に次いで2人目となる。バーランダーはこれが今季17勝目で、ニューヨーク・ヤンキ―スのドミンゴ・ハーマンと並んでア・リーグの最多勝争いでトップに立った。

フリーランスライター

静岡県出身。小学4年生の時にTVで観たヤクルト対巨人戦がきっかけで、ほとんど興味のなかった野球にハマり、翌年秋にワールドシリーズをTV観戦したのを機にメジャーリーグの虜に。大学卒業後、地方公務員、英会話講師などを経てフリーライターに転身した。07年からスポーツナビに不定期でMLBなどのコラムを寄稿。04~08年は『スカパーMLBライブ』、16~17年は『スポナビライブMLB』に出演した。著書に『燕軍戦記 スワローズ、14年ぶり優勝への軌跡』(カンゼン)。編集協力に『石川雅規のピッチングバイブル』(ベースボール・マガジン社)、『東京ヤクルトスワローズ語録集 燕之書』(セブン&アイ出版)。

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