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野球観戦も仮想空間の時代に?!ブレーブスがMLB初のメタバース参入を正式発表

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
もうすぐブレーブスの本拠地球場を仮想空間で満喫できる?(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

【ブレーブスがメタバース参入を発表】

 ブレーブスは世界最大級のビジネス特化型情報サイト『リンクトイン』上で、MLBチームとして初めてメタバースに参入することを発表した。

 チーム発表によれば、エピック・ゲームズ社と提携し、仮想空間にデジタル版の本拠地球場と隣接する総合商業施設を構築し、世界中のファンを集められる空間を創設するという。

 2022年4月から開業することを目指し、現在準備を進めている。

【仮想空間を使って多種多様なサービスを提供】

 今回ブレーブスが目指しているのは仮想空間を利用することによって、地理的かつキャパシティ的制限を打ち破り、世界中のブレーブス・ファンを一堂に集め、ブレーブスの魅力を発信していくというものだ。

 開業後には以下のサービスを提供していく予定だ。

 ・アバターの作成と編集

 ・ブレーブスのクラブハウスやモニュメント・ガーデンをはじめ、本拠地球場と総合商業施設内の見学

 ・メタバース専用のコンテンツやパフォーマンスの提供

 ・世界中のブレーブス・ファンとの交流

 ・ブレーブスの歴史を体感

 ・2021年のワールドシリーズ制覇を祝福

 ・賞品付きゲームの実施

【将来的には仮想空間で野球観戦も?】

 現時点ではブレーブス戦を観戦することはできないようだが、将来的に24時間体制でデジタル版の球場観客席から過去のブレーブス戦が観戦できるようになるかもしれない。

 今後もブレーブスの試みに注目が集まるが、まず開業時にどれだけのファンを集めることができるのか気になるところだ。今後仮想空間を使った集客、収益が見込めるようであれば、他チームやMLBも続々メタバースに参入することになるだろう。

 世界各地にいながらも観客席からMLBの試合を観戦できる──。そんな時代がもうすぐやって来るのかもしれない。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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