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レブロン・ジェームズが粋な提案!ラムズ、レイカーズ、ドジャースの合同優勝パレードが実現する?

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
22年ぶりにスーパーボウル王者に輝いたロサンゼルス・ラムズ(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

【ラムズが22年ぶりにスーパーボウル王者に】

 NFLの2021年シーズンのリーグ王者を決める第56回スーパーボウルが現地時間の2月13日に行われ、NFCチャンピオンのロサンゼルス・ラムズが、AFCチャンピオンのシンシナティ・ベンガルズを23対20で下し、セントルイス時代に2000年に初制覇して以来、22年ぶり通算2度目のスーパーボウル王者に輝いた。

 ラムズは2019年にもスーパーボウル進出を果たしていたが、その時はニューイングランド・ペイトリオッツの前に涙を飲んでおり、3年越しで雪辱を果たすことに成功した。

 1937年に創設されたラムズは当初クリーブランドを拠点にしていたが、1946年にロサンゼルスに移転。1994年までロサンゼルスやアナハイムを拠点にしていたものの、新スタジアム建設等で地元と折り合わず、1995年にセントルイスに本拠地移転を余儀なくされていた。

 その後ロサンゼルスに新スタジアム建設が決定したことを受け、2016年に再びロサンゼルスに本拠地を戻していた。

 ロサンゼルスを本拠地とするチームとしては、1984年にレイダーズがスーパーボウル王者に輝いて以来、実に38年ぶりの快挙となった。

【地元ロサンゼルス開催での勝利】

 ラムズにとってさらに格別な勝利になったのは、今回のスーパーボウルが本拠地スタジアムで開催された上での勝利だったことだ。

 これまでスーパーボウルは1月中旬から2月上旬に開催されてきたこともあり、基本的に開催場所が温暖な地域のスタジムに限られ、開催スタジアムを本拠地とするチームがスーパーボウルに進出することさえ困難なことだった。

 ところが昨年タンパベイ・バッカニアーズが、スーパーボウル史上初めて地元開催のスーパーボウルに出場しスーパーボウル王者に輝いており、2年連続で地元チームが勝利することになった。

 ちなみにロサンゼルスはニューヨークに続き全米第2位の大都市でありながら、ラムズがセントルイスに移転して以降20年間NFLチームが存在していない状態が続いていたこともあり、地元の人たちにとっても待望の勝利となった。

【レイカーズのジェームズ選手が粋な祝福ツイートを投稿】

 ラムズのスーパーボウル制覇を受け、NFLに止まらず別リーグのチームや選手たちがSNS上に祝福コメントを投稿しているのだが、その中で同じロサンゼルスを本拠地にしているレイカーズの大黒柱レブロン・ジェームズ選手が以下のような粋なツイートを投稿している。

 その内容は「レイカーズ、ラムズ、ドジャース合同で優勝パレードをやろう!最後はコンサートも開いてね。(LAは)チャンピオンシティだ。改めておめでとう!」というものだ。

 実は、このツイートには深い意味がある。今回ラムズが栄冠に輝く前に、2020年にドジャースがワールドシリーズを制覇し、同じく2020年にレイカーズもNBAファイナルを制覇しており、ロサンゼルスを本拠地とするチームが立て続けにリーグ制覇を達成した。

 にもかかわらずドジャースとレイカーズは新型コロナウイルスの影響で、恒例の優勝パレードができていなかったのだ。そのためジェームズ選手は、3チーム合同の優勝パレードを提案したというわけだ。

【ドジャースのベッツ選手もすぐさま賛同】

 このツイートは瞬く間に拡散され、日本時間の2月15日正午時点で、約1万3000件のリツイート、約8万7000件のいいねがつけられている。

 リツイートした1人に、ドジャースのムーキー・ベッツ選手がおり、「やろうよ!」とジェームズ選手のアイディアに賛同している。

 現在ロサンゼルスでは日本以上にオミクロン株の感染が広がっており、ラムズ単体の優勝パレード実施も難しい状況にある。

 あくまでロサンゼルス市の判断次第になってくるが、新型コロナウイルスが沈静化した暁には、史上初の3チーム合同の優勝パレードが実現するかもしれない。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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