オフシーズンに突入したMLB 初日だけで計14選手総額127億円強の契約オプションが破棄に

1800万ドルの契約オプション権が破棄されたマイク・リーク投手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

【MLBの厳しいオフシーズンがスタート】

 ドジャースが32年ぶりの世界王者の座につき、新型コロナウイルスの影響で異例づくめだった2020年シーズンが終了したMLB。いよいよここから、来シーズンに向け、本格的にオフシーズンがスタートする。

 すでに本欄では数回にわたり、大幅減収を余儀なくされたMLBと各チームは、すでに予算縮小や人員整理に動き出しており、その影響はFAを含めた選手にも及ぶだろうとの予測をしてきた。

 そんな中、米メディアが現地時間の10月28日に報じたところでは、オフシーズンが始まった初日だけで、計14選手、総額127億円を超す契約が解除されたようだ。

【6チームが契約オプション権の破棄を発表】

 各チームの契約状況などを発信している「MLB TRADE RUMORS」によれば、オフシーズンの初日となった10月28日(日本時間の10月29日午前10時現在)で、マリナーズ、ダイヤモンドバックス、ナショナルズ、メッツ、ロッキーズ、カージナルスの6チームが、チームが保有していた来シーズンの契約オプション権を破棄したことを正式発表している。

 オプション権が破棄された14選手中13人(1人だけまだ年俸調停の資格も有しているためチーム管轄のまま)はチームから契約解除料を受け取り、FA選手の仲間入りし、すべてのチームと交渉できるようになる。

 14選手と解除された年俸額、契約解除料については別表にまとめているので参照してほしい。最高額はダイヤモンドバックスからオプション権を破棄された、マイク・リーク投手の1800万ドル(約19億円)だ。

(筆者作成)
(筆者作成)

 他にも1000万ドル(約11億円)を超える年俸をふいにした選手が6人含まれるなど、その総額は1億2125万ドル(約127.3億円)に上る。

 この額は2019年のインディアンズの年俸総額(1億2287万5033ドル)とほぼ同額で、この年のインディアンズの年俸総額はリーグ全体の16位にランクしている。つまり年俸総額で中堅クラスのチームに相当する契約が、わずか1日で消失してしまったのだ。

【契約オプション権の判断期限は11月1日】

 ここに記した14選手は、あくまでチームから正式発表されたものだけでしかない。上記の米サイトによれば、レンジャーズもコーリー・クルバー投手の契約オプション権を破棄する方向で検討していると報じている。そうなれば同投手も、1800万ドルの契約を失うことになる。

 また各チームには現地時間の11月1日まで、契約オプション権を判断する猶予期間が与えられており、今後さらに高額契約を失う選手が続出するのは必至の状況だ。

 予想していたといえ、今年のオフシーズンはかなり厳しい幕開けとなった。

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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