【ソフトバンクにも勝てなかったオリックス】

　前々週にロッテとの6連戦を1勝4敗1分けで終え、今シーズンの対戦成績は1勝10敗1分けと完全に“カモられ”状態に陥っているオリックス。

　前週はソフトバンクとの6連戦でも1勝5敗に終わり、こちらの対戦成績も2勝10敗と一方的な展開になっている。さすがに5チーム中2チームで苦手チームをつくってしまえば、最下位に甘んじてしまうのも仕方がないところだろう。

　今シーズンは新型コロナウイルスの影響で、オールスター戦と交流戦が中止になり、休みなしでリーグ内の5チームと対戦していかねばならず、流れを変えるのが難しい状況にある。

　ただオリックスにとって救いなのは、パ・リーグも8月25日からカード6連戦から3連戦に戻すことになるので、連敗を喫しても早めに立て直すことが可能になってくる。

　いずれにせよ、ロッテ、ソフトバンクとの成績を改善しない限り、オリックスが浮上するのは難しいだろう。

【同一カード20連敗を喫したタイガース】

　実は海の向こうのMLBでも、やはり苦手意識を持つとなかなか勝てなくなるようだ。

　週末に実施されたタイガース対インディアンズ3連戦で、インディアンズが10-5、3-1、8-5で3連勝に成功した。この結果タイガースは、対インディアンズ戦の連敗を20に伸ばしてしまった。

　この不名誉な記録は昨年の4月から続いており、4月10日に4-1で勝利したのを最後に（それでも1勝2敗でカード負け越し）、今日まで1勝もできてないのだ。

　毎年のように戦力が入れ替わるMLBでは、シーズンをまたいでまで苦手意識が続くというのはないように思うが、一度ついた負け癖はなかなか治りそうにないのかもしれない。

【MLB記録はロイヤルズの23連敗】

　米メディアによると、同一カード連敗のMLB記録は、1969年から2年越しで続いた、ロイヤルズの対オリオールズ戦23連敗ということだ。

　タイガースは今週末（21～23日）にもインディアンズとの3連戦を控えており、最悪の場合MLB記録に並んでしまう可能性がある。

　ちなみにタイガース以外にも、オリオールズが対ヤンキース戦で18連敗を続けている。

　オリオールズも今シーズンすでにヤンキース相手に連敗し（マーリンズのチーム内クラスターの影響で急きょ組まれた2連戦）、さらに9月に7試合（3連戦と4連戦の2カード）が組まれている。こちらもMLB記録更新の可能性を残している。

【MLB以上に凄かったNPBの同一カード連敗記録】

　MLB以上に凄かったのが、NPBの連敗記録だ。

　一応NPB公式サイトをはじめ記録を扱うサイト等を検索してみたものの、同一カード連敗記録についての記述を発見することができなかった。ただ2007年5月にYahoo!知恵袋に投稿されていた「プロ野球の同一カード連勝（連敗）記録は何連…」というトピックに辿り着いた。

　それによれば、1955年から56年にかけて大洋（現DeNA）が対中日戦で26連敗を喫しているらしい。

　当時はシーズン130試合制で交流戦もなく、5チームと26試合ずつ戦う形式だった。MLB以上にチーム数が少なく、チーム間のトレードもMLBほど活発ではなかったNPBでは一度苦手意識を抱いてしまうと、その分連敗も長くなってしまうようだ。

　こんな記録を見てしまうと、すでにロッテ、ソフトバンクから勝利しているオリックスの苦手意識が可愛いものに思えてくる。これからの巻き返しに期待したいところだ。