年間本塁打数がステロイド時代を上回り早くもMLB記録を突破

今シーズン5694本目の本塁打を放ったアレックス・ゴードン選手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズンは開幕からヤンキースの田中将大投手をはじめ多くの選手からMLB公式球が“飛ぶボール”に変化したのではという疑念が飛び交い、話題を集めていた。そんな中、公式戦終了まで10日以上を残す9月19日で、2000年に樹立された年間本塁打数のMLB記録を早くも上回ってしまったのだ。

 これまでの年本塁打数のMLB記録は2000年に樹立された5693本だった。当時は“ステロイド時代”と称され、多くの選手が違法にステロイドや禁止薬物(当時はMLBから認められているものもあった)を使用し、パワー全盛の時代だった。その時代の象徴してバリー・ボンズ選手、マーク・マグワイア選手、サミー・ソーサ選手らが本塁打を量産していた。今シーズンはそんなステロイド時代をも凌駕してしまったわけだ。

 記念すべき5694本目の本塁打を放ったのは、ロイヤルズのアレックス・ゴードン選手。ブルージェイズ戦の8回に今シーズン8号となるソロ本塁打だった。MLBネットワークでも記録達成を動画とともにツイートしている。

 ゴードン選手が放った本塁打球は回収され、記録更新したボールとしてニューヨーク州クーパーズタウンの野球殿堂博物館で展示される予定だという。

 今シーズンはここまで1試合当たりの平均本塁打数おいても、2000年の1.17本をはるかに上回る1.26本で推移。明らかに驚異的なペースで本塁打が量産されている。

 ここまで“飛ぶボール”の疑念が上がる度にロブ・マンフレッド=コミッショナーはMLB公式球の変更を否定してきたが、まだまだ波紋を広げることになりそうだ。

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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