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ブランドン・クロフォードが記者に急所保護のサポーターをプレゼント

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
記者とユニークな交流を行ったブランドン・クロフォード選手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 18日のフィリーズ対ジャイアンツ戦で、試合前の打撃練習中での出来事だった。

 ジャイアンツの遊撃手ブランドン・クロフォード選手がノックを受けていた。捕球したボールを一塁に送球するのを繰り返していた。そんな中クロフォード選手が送球に失敗し、一塁手のグローブを超え後方に逸れてしまった。するとワンバウンドしたボールは、ベンチ脇で練習を見守っていた記者の股間を直撃してしまった。思わぬアクシデントに記者も飛び上がって痛がった。

 何とも不幸な被害者になってしまったのが、フィリーズの番記者の1人で、フィリーズ戦の中継を担当するスポーツTV局『CSN』の公式サイトで記事を執筆しているジム・サリスバリー記者。かつては地元新聞でフィリーズ番記者を担当するなど、長年フィリーズを取材してきたベテラン記者だ。

 そんなサリスバリー記者に偶然とはいえボールをぶつけてしまったクロフォード選手。そのお詫びも兼ねて、同記者にプレゼントを贈ったのだ。

 

 その品物は上記のツイートで紹介されているように、普段選手たちが使用している急所保護用のカップを装着するためのサポーターだった。カップを入れる部分には「ジムへ。自分が悪かった」というメッセージとクロフォード選手のサインが添えられていた。まさにクロフォード選手の人柄が窺えるユーモア溢れる対応となった。

 MLBの球場では時として、選手と記者の間でこのような心温まる交流も行われている。MLB取材の醍醐味の一つでもある。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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