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現役最年長バートロ・コロンがメジャー復帰&先発へ

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
18日のヤンキース戦でメジャー復帰するツインズ入りしたバートロ・コロン投手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

コロン投手がブレーブスを解雇されたのは7月4日のこと。わずか2週間での復活劇となった。

地元メディアの報道では、7月7日にツインズとマイナー契約を結んだ時時点で、マイナーで調整登板を終えた後メジャー昇格をするというのが大方の見方だった。それでも今回のメジャー復帰までマイナーでの調整登板は13日の1試合のみ。球数は76球と先発をある程度任せられるだけのものだったが、内容は4回途中を投げ、4安打4失点、5三振2四球1本塁打と微妙なものだった。

それでもツインズはコロン投手のメジャー復帰を決断した。現在ア・リーグ中地区で優勝争いを演じるチーム状況を考えれば、ベテラン投手にメジャーで調整される余裕などはなく、彼の実績と経験を買って“すぐに勝てる投手”として見込んでの起用だ。逆に言えば結果が出なければ、また数試合でブレーブスの時のようにチームから三行半を突きつけられるだろう。

1997年にインディアンスでメジャーデビューを飾ってきてから。今回のツインズでメジャー復帰を果たすまで10チームを渡り歩いてきた。過去20年間で通算233勝を記録している大投手だが、2006年からの4年間は、登板数も激減しわずか14勝しかできない時期もあった。選手として限界に達していたようにも見えていた。

それでも2012年以降からは昨年まで5年連続2桁勝利をマークし、しかも40歳を迎えてからの2013年以降は毎年30試合以上に先発し続けてきた怪物投手だ。そうした過去があるだけにツインズは真っ先に獲得に取り出した。つまりまだ多くの球界関係者が、44歳のコロン投手が一気に衰えたとは考えていないのだ。

18日の先発はメジャーの舞台に戻ってきたに過ぎない。本当の意味での“復活劇”を果たすためにも、後半戦で大車輪の活躍を披露するしかない。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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