社会現象を起こした吾峠呼世晴さんのマンガで、アニメ化もされた「鬼滅の刃」ですが、ネットでよく検索されているキャラは誰なのでしょうか。連載誌「週刊少年ジャンプ」の二度の人気投票でトップになった竈門炭治郎や我妻善逸でしょうか。

 「鬼滅の刃」は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)で2020年5月まで約4年間にわたって連載されたマンガ。人食い鬼を倒す「鬼殺隊(きさつたい)」になった炭治郎が、鬼になった妹の禰豆子を人に戻そうと仲間とともに奮闘する和風ダークファンタジーです。

 連載誌の人気投票でトップになった炭治郎は正統派の主人公キャラ。善逸もダメなときと活躍するときのギャップが魅力的な主要キャラです。さてインターネットでよく検索されたのは、どのキャラなのでしょうか。

 ヤフーの行動ビッグデータを元に、生活者の実態や動きを可視化するインターネットサービス「DS.INSIGHT」で、「鬼滅の刃」と一緒に検索されたキャラクター名を4年間(2018年~2021年)調べてみました。なお数値は、ヤフーで検索された実数ではなく推計値となります。

◇キャラによっては平仮名での検索も

 アニメが放送される直前の2018年のトップは「ねずこ」。漢字の「禰豆子」ではありません。平仮名の理由は、検索する層が若いからでしょう。人気が爆発して、中高年層の検索が増加した2020年以降になると、平仮名の「ねずこ」より漢字の「禰豆子」の方が強くなります。

 平仮名の検索は、難漢字の多い作品で見られる傾向です。強敵の「童磨(どうま)」「堕姫(だき)」も平仮名でよく検索されています。ただし「煉獄(れんごく)」のように難しい漢字でも強く、「富岡義勇」のようにフルネーム検索が優位になることもあります。

 なお「鬼滅の刃」のワードの「検索ボリューム」ですが、2019年には150万超、2020年には800万超に膨らむのですが、2018年の時点ではわずか5万強でした。

◇2019年 検索ボリュームが前年比30倍に

 アニメが放送された2019年のキャラ検索のトップは「善逸」。続いて「ねずこ」、イノシシのかぶり物をした少年「伊之助」、最強クラスの女性剣士「しのぶ」、炭治郎の同期で女性剣士の「カナヲ」と続きます。

 検索数が前年比30倍になったこともあり、上位に挙げたキャラはいずれも「万」の単位を超える検索ボリュームでした。

◇2020年 ラスボスが存在感も実質トップは…

 そして原作マンガが完結し、アニメ映画が公開された2020年。キャラ検索のトップは「無惨」。ただしほぼ横並びで「アカザ」「カナオ」が続きます。この三つのワードは検索ボリュームが10万を超えました。「アカザ」はアニメ映画に登場する強敵・猗窩座のことです。ちなみに「煉獄」は7位でした。

 「カナオ」のような誤字ワードが浮上するのも、検索ではあることです。なお面白いのは正しい表記の「カナヲ」の検索ボリュームもほぼ同じ9万以上あること。合計すると倍になるわけで実質的には「カナヲ」が1番という見方もできそうです。

◇2021年 女性キャラがトップスリー独占

 2021年のトップは「カナヲ」でした。「鬼滅の刃」の全体の検索ボリュームは400万と半減しますが、「カナヲ」の検索ボリュームは前年並みを維持しました。ちなみに2位以下は「だき」「しのぶ」と女性でトップスリーを独占しました。「カナヲ」は、見方を変えれば「二連覇」とも言えます。

 なお、常連ワードが並ぶ中でトップ10内に「よりいち」が入りました。作品のカギを握るキャラクター・継国縁壱のことですね。この流れから行くと、今後も検索されそう。そしてアニメにしっかり登場すると、検索ボリュームでは漢字が優位になるのかもしれません。

◇主人公の炭次郎は…

 そして2018年~2021年の4年間で、「鬼滅の刃」のワードと共に最も検索されたキャラクターは「カナヲ」でした。栗花落カナヲは、アニメにも登場し、原作マンガの終盤以降でも存在感抜群。男女問わず気になることもあり、よく検索されたのではないでしょうか。

 ふと思うと、バトル系のマンガで女性キャラと言えば、昔であれば「守られる存在」であることが多かったのですが、「鬼滅の刃」の女性キャラたちは、男性顔負けで、むしろ精神的には上回るような強さがあります。カナヲは、キュートな上に強く、厳しい幼少期を乗り越えるなど、たくましさも持ち合わせています。ある意味「憧れの象徴」で、いろいろ調べたくなるのかもしれません。

 なお主人公・炭次郎のワードは、どの年も検索の上位ランキングにありませんでした。謎めいたキャラの方が調べる意識が働くでしょうし、わかりやすいキャラだけに検索されなかったのかもしれません。……といはいえ、善逸もカナヲも連載誌の人気投票、検索されたキャラとしても上位にいるだけに面白い現象です。

 ですが、ネットでの話題が現実で話題になることもありますが、合致しないこともあります。人気キャラと検索の多いキャラが合致することもあれば、そうでないこともある。それもまた「鬼滅の刃」の奥深さなのかもしれません。

ヤフー・データソリューション | DS.INSIGHT

※この記事は、Yahoo!ニュース 個人編集部、ヤフー・データソリューションと連携して、ヤフーから「DS.INSIGHT」の提供を受けて作成しています。

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