劇場版「鬼滅の刃」300億円突破&「千と千尋」射程圏に 規格外の伸びでメディアの予想も上回る
人気アニメ「鬼滅の刃」の劇場版「無限列車編」の興行収入(興収)がついに300億円を突破しました。10月16日の公開から2カ月足らずの突破で、NHKのニュースでも取り上げられたほか、ツイッターのトレンドに「煉獄さん300億円の男」そして「歴代1位の男」が入りました。しかもここにきて、週の興収が規格外の伸びを見せての大台突破に驚かされるばかりです。
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毎週月曜日に発表される「鬼滅の刃」の興収ですが、12月13日までの最新数字を表にしました。公開後の第2週から4週(~11/8)までの興収の勢いがほぼ落ちず、その後は先週比6割に落ち込む週もあり、そろそろ落ち着くかと思いきや、ここ2週間で「煉獄さん」のような予想外の底力を発揮しました。
先々週の第8週(11/30~12/6)の興収は、先週比8割強の約13億円と踏みとどまりました。さらに先週の第9週(12/7~12/13)は何と約14億円でした。公開2カ月になるのに週の興収が10億円を割らないだけでも恐ろしいのに、ここにきて週の興収が前の週より増えたのです。
12月1日に日刊スポーツの記事、「鬼滅の刃」の興収が年内にも「千と千尋の神隠し」を超えるという予想記事がヤフートピックスになりました。見事に的中しそうなのですが、よく読むとその予想すら上回りそうな勢いであることに気付きます。
11月30日までの累計興収277億円の段階でいえば、年内300億円には先週比7割弱のペース、「千と千尋の神隠し」の興収308億円を超えるには、先週比7割5分のペースを維持する必要がありました。正直に言えば「年内は行くかな?」と半信半疑だったのですが、改めて社会現象のパワーはそれを超えるところにあることを痛感させられました。
なお、個人的に気になるのは、煉獄さんが「歴代1位の男」を達成した後で、ファンは何のキャッチフレーズを掲げるのかということです。「お祭り」は終わりに向かっているのかもしれませんが、少々もったいない気もします。
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「鬼滅の刃」は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)で2016年から今年5月まで連載された吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんのマンガが原作です。優しい少年・竈門炭治郎(かまど・たんじろう)は、鬼にされた妹を元に戻す手がかりを探すために戦います。劇場版では、鬼を倒す「鬼殺隊(きさつたい)」の一員になった炭治郎が、鬼殺隊の最強の一人・煉獄杏寿郎(れんごく・きょうじゅろう)と共に行方不明者が出る列車に乗り込みます。