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手越祐也さんのPS5“開封”動画がユニークすぎる 「これはヒドイ」と自虐ネタに

河村鳴紘サブカル専門ライター

 今年6月にジャニーズ事務所を退所した元NEWSの手越祐也さんが、ソニーの新型ゲーム機「プレイステーション(PS)5」(11月12日発売)で約2週間遅れの“開封の儀”の動画を配信したのですが、その内容がユニークで話題になっています。

 手越さんは、ディスクドライブが搭載されてないダウンロード専用の「デジタル・エディション」を入手したのですが、最初はドライブを探していました。さらに「桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!」のパッケージを購入し、しかもニンテンドースイッチ用ソフトだったというミス連発の内容です。

 普通のゲーム配信であれば、ゲームファンから批判を浴びそうですが、単純にそうならないのが面白いところです。実際に動画を見ると、コントのような内容になっており、ミスに気付いた手越さんが自ら間違いを解説しており「これはヒドイ」「これはヒドイミスをしている」と自虐ネタにしています。そして「桃太郎電鉄」をプレーしようとした理由も理屈が通るよう説明されていることです。つまりゲーム自体を理解しているのですね。

 元々のキャラクター性もあってか、思わず笑ってしまうのですね。ゲームの知識もあり、HDMI端子のことも理解している手越さんだけに、今回の動画はシナリオ通りな気がしないでもないですが、いずれにしても「うまいなあ」と思わされました。ある程度のゲーマーであれば、ハードの取り違えは避けたいと考えて番組に盛り込まないでしょうが、それすらもネタにできるのが強いところです。

 なお、今回のようにPS5デジタル・エディションを見て、「ディスクドライブがないの?」と思い込むことは、一定確率であり得る話です。携帯ゲーム機「PSVita」は2013年の発売初期、「Wi-Fiモデル」が完売する一方で、お得なはずの「3G/Wi-Fi兼用モデル」が売れ残るという現象が起きました。要するに商品の特性を消費者に正確に伝えるというのは意外に難しく、メーカーも四苦八苦しているところです。今回の動画は、そうした警鐘にもなっているといえます。

 芸能人のゲーム動画は、本田翼さんや後藤真希さんらのように、ゲームの知識や操作技術を分かりやすく見せるほうが評価される傾向にあります。ですが、ゲーマーのすそ野を広げる意味では、今回のような動画も大切と言えます。ゲーム実況も楽しいのですが、今回のようなユニークすぎる動画も配信し、多くの人を楽しませてほしいと思うのです。

サブカル専門ライター

ゲームやアニメ、マンガなどのサブカルを中心に約20年メディアで取材。兜倶楽部の決算会見に出席し、各イベントにも足を運び、クリエーターや経営者へのインタビューをこなしつつ、中古ゲーム訴訟や残虐ゲーム問題、果ては企業倒産なども……。2019年6月からフリー、ヤフーオーサーとして活動。2020年5月にヤフーニュース個人の記事を顕彰するMVAを受賞。マンガ大賞選考員。不定期でラジオ出演も。

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