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「鬼滅の刃」のビックリマンチョコが高額出品 やはり転売のターゲットに

河村鳴紘サブカル専門ライター
「鬼滅の刃」のビックリマンチョコが高額で出品される「メルカリ」のサイト

 人気アニメ「鬼滅の刃」とコラボしたロッテの菓子「ビックリマンチョコ」が3日に発売されましたが、転売のターゲットになっています。フリマアプリ「メルカリ」では商品の倍以上の価格で売り出されています。確認した段階では50万円の値付けもありました。また箱ごと売り、数万円での値付けで売られているものもあります。

 「鬼滅の刃」の「ビックリマンチョコ」ですが、竈門炭治郎(かまど・たんじろう)や、連載誌だった「週刊少年ジャンプ」のキャラクター投票で1位になった我妻善逸(あがつま・ぜんいつ)ら、「鬼滅の刃」のキャラクターがデザインされていて、全24種類あります。オープン価格で、実勢価格は100円です。コンビニエンスストアや駅売店で先行販売されており、数量限定となっています。

「鬼滅の刃」とコラボした「ビックリマンチョコ」のサイト
「鬼滅の刃」とコラボした「ビックリマンチョコ」のサイト

 転売のターゲットになっているのはもちろんシールです。箱は商品18個入りですが、倍以上の価格になっていて、人気のシールだと単品で300円程度で売られています。

 ネットでは「店で入手できた」という声と共に、「売り切れだった」という声もあります。商品は「数量限定」ですが、購入希望者が転売商品に手を出さずにすむよう、潤沢に出荷してするなど柔軟に対応してほしいところです。先月には「一番くじ」が人気となり、やはり転売のターゲットとなりました。

 転売は現状「違法」でないため、法的な対策は難しいところです。ただし、今月12日に発売される新型ゲーム機の「プレイステーション5」は、「Amazon.co.jp」で一時期、数倍の価格で売られていましたが、今は「現在在庫切れです」と表示されています。アマゾンから販売の許可を得た業者が出品する「マーケットプレイス」で、PS5の出品は現在できなくなっているためです。人気商品は転売のターゲットにさらされるため、すべてに対応するのは厳しいのが実情ですが、運営会社の努力に期待したいところです。

 「鬼滅の刃」は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)で2016年から今年5月まで連載された吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんのマンガが原作です。優しい少年・竈門炭治郎は、鬼にされた妹を元に戻す手がかりを探すために戦います。昨年に放送されたテレビアニメが人気となり、コミックスの発行部数は1億部を超えています。

 先月公開された劇場版「無限列車編」は、鬼を倒す「鬼殺隊(きさつたい)」の一員になった炭治郎が、鬼殺隊の最強の一人・煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)と共に行方不明者が出る列車に乗り込むというストーリーです。興収は、初週(3日間)で約46億円、3週目で約157億円を突破。歴代トップの「千と千尋の神隠し」を上回る勢いで数字を積み上げるなど社会現象になっています。

サブカル専門ライター

ゲームやアニメ、マンガなどのサブカルを中心に約20年メディアで取材。兜倶楽部の決算会見に出席し、各イベントにも足を運び、クリエーターや経営者へのインタビューをこなしつつ、中古ゲーム訴訟や残虐ゲーム問題、果ては企業倒産なども……。2019年6月からフリー、ヤフーオーサーとして活動。2020年5月にヤフーニュース個人の記事を顕彰するMVAを受賞。マンガ大賞選考員。不定期でラジオ出演も。

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