Yahoo!ニュース

チームを躍進に導く!2024年Jリーグ期待のレンタルバック11

河治良幸スポーツジャーナリスト
松尾佑介(筆者撮影)

来月に迫った2024シーズンのJリーグ。今回は”武者修行”で確かな成長を遂げて、元のクラブに帰ってきた選手たちを期待のイレブンにしてみました。あくまで筆者の目線ですので、取り上げた選手に注目しつつ、それぞれ愛するクラブの”レンタルバック”に期待する機会にしてください。

2024期待のレンタルバック11

GKはおそらく大半のJリーグファンが納得でしょう。一森純(ガンバ大阪)です。横浜F・マリノスで守護神だった高丘陽平がMLSのバンクーバーに移籍したことを受けて急きょ、マリノスがガンバで実質No.3だった一森を期限付きで獲得。最初は攻守にぎこちなさがあったものの、どんどん適応して押しも押されぬ正GKとして攻撃的なチームを最後尾から支えました。

「チームは違いますけど、僕ががんばって、ガンバを勝たせられるキーパーになると、マリノスのサポーターにも喜んでもらえるかなと思います」

そう語る一森には「応援してるぞ。マリノス戦以外で」と激励するマリノスのサポーターの声も多く、東口順昭が離脱中のガンバにあっても、頼もしい存在になっていきそうです。

バックラインは奈良坂巧(FC町田ゼルビア)、松井蓮之(川崎フロンターレ)、イヨハ理ヘンリー(サンフレッチェ広島)です。奈良坂はJ3のカマタマーレ讃岐で33試合に出場。後半戦は大車輪の働きを見せました。J1に昇格を果たした町田に戻るということで、ポジション争いは厳しいですが、J3の舞台で特筆に値した対人戦の強さをJ1でも示して欲しいものです。

松井蓮之はその町田で貴重な経験を積んで川崎に復帰してきました。ご存知の通りメインのポジションはボランチですが、川崎はどちらかというとセンターバックが手薄な状況で、しかも山村和也というスーパーマルチがマリノスに去ったこともあり、中盤とディフェンスラインの両方で期待したい選手です。イヨハは岐阜、鹿児島、熊本、京都と4クラブで6年間の長旅を終えて、広島に帰還しました。左利きのセンターバックで、3バックの左では佐々木翔という高き壁に挑むことになりますが、中央も十分にこなしそうです。

ボランチは天野純(横浜F・マリノス)と櫻井辰徳(ヴィッセル神戸)をチョイス。天野はベルギーから一度戻り、再度の韓国の Kリーグに海外移籍という形でしたが、蔚山現代と全北現代という2つのビッグクラブで厳しい環境に揉まれながら、足跡を残して復帰しました。日本代表に選ばれた経験もある選手ですが、持ち前のテクニックに韓国で力強さを加えて、J1での復権はもちろん、ACLでも頼れる存在になっていくことが期待されます。

櫻井は徳島ヴォルティスで欧州ベースのサッカーを2年間経験してきました。長短のパスを正確に振る分けるタイプで、現在の神戸のスタイルでどう輝くかは興味深いです。アウトサイドは田中宏武(北海道コンサドーレ札幌)と鵜木郁哉(柏レイソル)。田中は藤枝MYFCで札幌とはまた異なるスタイルを経験して、個でやり切る仕掛けに磨きをかけてきた印象があります。鵜木は育成王国として知られる水戸でオンオフでの成長が、昨シーズン終盤まで残留争いを強いられた柏にどういったプラスをもたらすか。

3トップは松尾佑介(浦和レッズ)、根本凌(湘南ベルマーレ)、千葉寛汰(清水エスパルス)の3人。”マッツォ”の愛称で知られる(最近は”ツォ”とも呼ばれるが)松尾はベルギー1部のウェステルローで経験を積んで、縦の鋭さがアップがした。欧州に残ってチャレンジし続ける選択肢もあったと考えられるが、来年はクラブワールドカップに出場する浦和で、J1優勝に導く活躍が期待されます。

根本はJ2の栃木で1年半の武者修行を終えて帰還。町野修斗、ついで大橋祐紀が去った湘南で、新たなエースになれるか期待です。”チバカン”こと千葉は今回唯一、J2からのピックアップ。同世代の松木玖生をして”ザ・ストライカー”と呼ばしめた点取り屋が、徳島、今治での経験をどうゴールに繋げていくか楽しみです。

写真:松尾佑介(筆者撮影)

スポーツジャーナリスト

タグマのウェブマガジン【サッカーの羅針盤】 https://www.targma.jp/kawaji/ を運営。 『エル・ゴラッソ』の創刊に携わり、現在は日本代表を担当。セガのサッカーゲーム『WCCF』選手カードデータを製作協力。著書は『ジャイアントキリングはキセキじゃない』(東邦出版)『勝負のスイッチ』(白夜書房)、『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』(ソル・メディア)『解説者のコトバを知れば サッカーの観かたが解る』(内外出版社)など。プレー分析を軸にワールドサッカーの潮流を見守る。NHK『ミラクルボディー』の「スペイン代表 世界最強の”天才脳”」監修。

河治良幸の最近の記事