森保一監督が率いる日本代表は最終予選の初戦でオマーンに敗れ、アウェー扱いの中国戦で勝利したものの、2連勝中のサウジアラビアとオーストラリアを追いかける状況にあります。

固定的なメンバー選考や選手起用に批判的な意見も多くある森保監督ですが、前回は南野拓実が怪我と酒井宏樹がオーバーワークを理由に離脱しましたが、今回は怪我で外れた久保建英に続いて堂安律がサウジアラビア戦を前に離脱。サウジアラビア戦は伊東純也も出場停止という厳しい状況にあります。

しかし、振り返るとヴァイッド・ハリルホジッチ(現・モロッコ代表監督)が率いていた前回の最終予選も、いきなりホームでUAEに負けたところから、二次予選まではサブであったり、それまでメンバーにも入っていなかった選手が救世主的な活躍をして、予選突破の原動力になりました。

2試合目のタイ戦では原口元気と浅野拓磨がスタメン起用にゴールで応えて、原口は続くイラク戦でも先制ゴールを決めました。本田圭佑の1トップ起用が話題になったアウェーのオーストラリア戦では槙野智章が左サイドバックに抜擢されて、粘り強い守備でオーストラリアのサイドアタックを封じる役割を果たしています。

そして5試合目のオマーン戦から招集されて、いきなり2ゴールで前線の主力に定着したのが大迫勇也。ロシアW杯の本大会では絶対的な存在だった大迫も、日本代表に組み込まれたのは最終予選の途中から。さらに最終予選の後半戦は久保裕也の活躍も目立ちました。日本にとって大きな転機となったアウェーのUAE戦で1ゴール1アシストを記録し、勝利に大きく貢献しています。

そのUAE戦は二人のベテラン選手が獅子奮迅の働きで、日本代表の救世主的な存在になった試合としても記憶されます。今野泰幸と川島永嗣です。この山場で二人を復帰させて、いきなりスタメンで起用したハリルホジッチも英断でしたが、彼らの働き無くして前回の最終予選を語ることはできないでしょう。

さらに現在は中盤の主軸である遠藤航が右サイドバックとボランチのマルチロールとして台頭し、本大会を決めた9試合目のオーストラリア戦では井手口陽介がセンセーショナルな活躍を見せました。

前回の最終予選は約1年間、今回はコロナ禍で半年のうちに10試合を消化する過密スケジュールと言う違いはありますが、現在は主力の位置づけでなかったり、当落線やメンバー外からラッキーボーイや救世主的な選手が出現し、そのまま本大会の主力になっていく可能性は大いにあります。

今回は日本代表に定着して間もない古橋亨梧や前回は追加招集だったオナイウ阿道、さらに東京五輪世代の三好康児、田中碧といった若い選手たちの活躍も期待されますが、11月、さらに来年の4試合と年齢を問わず、ここから日本代表に割って入ってくる選手が救世主的な活躍で、日本をカタールW杯に導く推進力になっていくかもしれません。