長野県で上雪(かみゆき) 3月も寒暖差大きい
25日(日)は南岸低気圧の影響で、東日本を中心に冷たい雨となり、長野県や山梨県では湿った雪が降りました。
南北に長い長野県は雪の降り方に特徴があり、北信は真冬の強い寒気で、南信は南岸低気圧によって雪が降ることが多い。地元では南信の雪を上雪(かみゆき)と呼んでいます。
なぜ、桁違いの寒暖差に?
昔から三寒四温と言われるように(もともとの意味合いは少し違いますが)季節の移り変わりに寒暖差はつきものです。
しかし、このところの寒暖差には驚きます。初夏の陽気となった数日後に雪が降るような寒さになるとは、いくらなんでも違いが大きすぎます。
上図はこの冬の気温の変化を平年と比べたもので、暖色は平年より高いことを、寒色は低いことを示しています。
暖色と寒色、どちらが目立つといえば、明らかに暖色です。12月20日前後と1月下旬に寒くなったくらいでしょうか。
この図をみると、冷たい空気と暖かい空気がせめぎあって、大きな気温差が生まれているのではなく、気温が高いなかでの変動が際立っている印象です。
天気予報は平年という言葉を多用しますが、平年という物差しそのものが気候にあっていません。最近の寒暖差を見るにつけ、何が普通なのか、分からなくなります。
3月の気温は平年並みでも
最新の気象庁1か月予報によると、この先1か月(2/24~3/23)の気温は全国的に平年並みです。平年並みと言われると、寒いのか、暖かいのか、よく分かりません。
実は3月上旬までは気温が低く、その後は気温が高くなる予想のため、平均すると平年並みという意味です。つまり、この先も寒暖差が大きくなる可能性が高いと言えます。
【参考資料】
倉嶋厚、2002:第5章雪氷の季節、上雪(かみゆき)下雪(しもゆき)、大学テキスト日本の気候
気象庁:1か月予報(2/24~3/23)、2024年2月22日発表