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4月並みの暖気流入で、春の陽気が到来か 東京で20度予想も

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
【気象庁1か月予報】第一週目(2/10~2/16)気温予想図、ウェザーマップ作画

 三寒四温という言葉があるように、寒さ暖かさの繰り返しは冬の終わりを感じさせます。今後は気温がかなり高くなる見通しです。

 西・東日本では晴れた場合、20度近くまで上がる可能性があります。ただ、朝晩は10度以下なので、コートなしで出かけるのは勇気がいります。

えっ、半袖の準備も?

 沖縄の天気に詳しい、気象キャスターの崎濱綾子さんは週末のお天気解説(2/9記事)のなかで、このように呼び掛けています。

冬真っただ中の時期ですが、暑さに備えて早めに半袖の準備をしておくと良さそうです。

崎濱綾子さん撮影(2024年2月2日、那覇空港)
崎濱綾子さん撮影(2024年2月2日、那覇空港)

 それもそのはず、今年の那覇はすでに夏日(日最高気温25度以上の日)が6日となり、観測史上最も多くなっています。常夏の那覇といえども、この時期の夏日は一日あるかないかです。

全国的に4月並みの暖かさに

 季節を先取りする暖かさは沖縄だけではありません。北・東日本でも気温の上昇が大きいでしょう。

 それを裏付けるのがこの予測資料です。上空1,500メートル付近の気温を予想したもので、上から札幌、館野(茨城県つくば市)、福岡、那覇の順に並んでいます。これらは北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美の4地域を代表する場所と思ってください。そして、横軸は日付け(2/10~2/18)です。

【FAX図】気象庁の週間予報支援図(アンサンブル)に筆者が色付け、文字を加えた。
【FAX図】気象庁の週間予報支援図(アンサンブル)に筆者が色付け、文字を加えた。

 専門家向けのFAX図のため、簡素化されていますが、ポイントはオレンジ色で示した部分です。オレンジ色の面積が広ければ広いほど、平年との隔たりが大きいことを表していて、この先少なくとも18日(日)にかけては日本列島全体が暖かい空気に覆われる予想となっています。

暖かさばかりが強調されるけれど

 東京も14日(水)、15日(木)は最高気温が20度くらいまで上がる予想です。ちょうど桜が散り、若葉が一斉に芽吹くころの陽気です。

【気象庁】東京の週間天気予報(2/12~2/18)、ウェザーマップ作画
【気象庁】東京の週間天気予報(2/12~2/18)、ウェザーマップ作画

 ただ、季節外れの暖かさはその後の反動が大きいので、どのくらい寒の戻りがあるのか、こちらの方が気になります。

【参考資料】

崎濱綾子:プロ野球キャンプも中盤に 3連休のお天気は? 球場ごとにカレンダーで紹介、うちなあ季節めぐり 週末のお天気解説、沖縄タイムス、2024年2月9日

気象庁:1か月予報(2/10~3/9)、2024年2月8日

気象庁:FAX天気図、2024年2月11日

気象庁:週間予報解説資料、2024年2月11日10時発表

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは117冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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