米海洋大気庁(NOAA)は24日、今年の大西洋ハリケーン季節予想を発表しました。ラニーニャ現象の影響で、ハリケーンの活動は65%の確率で活発になるとみられ、平年より多い6個~10個のハリケーンが発生する可能性が高いとしています。

当たるハリケーン予想

 ハリケーンは北大西洋やカリブ海などで発生する熱帯低気圧のうち、最大風速が約33メートル以上になったものを言い、台風で言えば、強い勢力に相当します。ハリケーンも、台風も、熱帯低気圧であることに変わりなく、発生する海域によって、呼び名が違います。

 日本では台風の季節予報は行っていませんが、アメリカでは1998年から毎年、ハリケーンの季節予想を行っています。

 エルニーニョ/ラニーニャ現象や大西洋の海面水温の状態などから熱帯低気圧蓄積エネルギー指数(Accumulated Cyclone Energy (ACE) index)を求め、ハリケーンの活動度を確率的に予想しているのです。この指数はハリケーンの発生数や強さなどと対応がよく、高いときはハリケーンの活動が活発になり、低いときはハリケーンの活動が不活発になることがわかっています。

2022年大西洋ハリケーンシーズン見通し(米海洋大気庁より)
2022年大西洋ハリケーンシーズン見通し(米海洋大気庁より)

 米海洋大気庁によると、2022年の熱帯低気圧蓄積エネルギー指数(ACE)は115%~200%と高い値となっています。これは2020年に次ぐ高い水準で、この年は過去最多の発生数(30個)を記録し、ハリケーンの上陸も相次ぎました。

ラニーニャ影響、日本の南で海水温高い

 一方、今年の台風はどうなるのでしょう。現在の発生数は2個、ほぼ平年並みとなっています。

 台風の発生や発達に関係が深い夏から秋にかけての海面水温の予想をみてみると、ラニーニャ的な分布となっています。

海面水温の予測図(8月~10月)ウェザーマップ作画
海面水温の予測図(8月~10月)ウェザーマップ作画

 暖色は平年と比べて海水温の高いところ、寒色は低いところを示しています。大西洋はもちろんのこと、日本の南海上でも海水温が高いことがわかります。

 海水温が高い場合、台風の卵となる雲が多く発生する、台風が弱まらずに日本に接近するなどの影響が考えられます。

 また、ラニーニャ現象が発生しているときは台風の発生位置が夏は北に、秋は西にずれる傾向があります。今年は日本の南海上で降水量が多くなると予想されていて、台風の影響が心配されます。

【参考資料】

米海洋大気庁(NOAA):NOAA predicts above-normal 2022 Atlantic Hurricane Season、May 24, 2022

米海洋大気庁気候予測センター(CPC/NOAA):NOAA 2022 Atlantic Hurricane Season Outlook、May 24, 2022

榊原均、中澤哲夫、高野洋雄、2006:ハリケーン・カトリーナについて、天気、53、49-59

世界気象機関(WMO):Record-breaking Atlantic hurricane season ends、1 December 2020

気象庁ホームページ:よくある質問(エルニーニョ/ラニーニャ現象)