小春の暖かさもあとわずか。来週は西回りで寒気が流れ込み、寒さが本格化する。今月にもラニーニャが発生する見通しで、この冬のアメリカの天候にも影響しそうだ。寒さと原油価格の高騰は家計に影を落とす。

旧暦10月の異称「小春」

 きょう11月5日は旧暦の10月1日です。旧暦10月の異称を小春と呼ぶことから、この時期になると穏やかに晴れて春のような暖かい日を小春空や小春日和と言うようになります。きょうは全国的に晴れて、暖かな一日となりました。東京は11月になっても連日20度を超えています。先月、急に寒くなったので身構えたのですが、この暖かさで気が緩みがちです。

大陸に寒さの兆し

 5日(金)は名古屋と神戸でイチョウが黄葉しました。平年と比べて8日から13日早く、いよいよ紅葉前線が街まで降りてきました。東京都心の紅葉は今月末の予想です。

 いつまでもこの暖かさが続くといいのですが、そろそろ寒くなる兆しが見えてきたようです。タイトル表紙は6日(土)の予想天気図です。大陸に優勢な高気圧が姿を現しました。高気圧の中心気圧は1052ヘクトパスカル、天気ノートを見返すと、1050ヘクトパスカルの高気圧は先月16日以来で、大陸で寒気が溜まってきた証拠です。このときは北海道で初雪が降り、東京では朝の気温がこの秋初めて10度を割りました。

いつ頃から寒くなるのでしょう

 こちらは上空1,500メートル付近の気温を予想した図です。上図は来週9日(火)頃にかけての予想図です。日本付近は暖かい空気に覆われる(暖色)ことを示しています。

850hPa気温の5日間平均予想図(ウェザーマップ作画、筆者加工)
850hPa気温の5日間平均予想図(ウェザーマップ作画、筆者加工)

 そして、下図はその後の気温予想です。日本付近の色は暖色から寒色に変化していて、大陸から寒気が流れ込む予想です。今回のように西回りで流れ込む寒気は西日本と東日本で影響が大きく、朝晩はもちろんのこと、日中も暖房が必要になる日が増えるでしょう。雨が降れば、手が冷たくなる寒さです。

 このところ原油価格の高騰がニュースになっています。主な産油国が増産を見送ったことで、灯油の値上がりも続くでしょう。この冬の寒さは家計に大きな負担を強いるかもしれません。

今月にもラニーニャ発生か

 そして、この冬はラニーニャ現象(以下、ラニーニャと記述)の影響もあります。米海洋大気庁はラニーニャが発生したとの見方を示しています。また、豪気象局も太平洋熱帯域中部から東部にかけての海面水温の低下が強まっていることから、今月中にもラニーニャが発生する可能性が高いとしています。

 原油価格はアメリカの天候にも左右されます。この冬のアメリカはラニーニャの影響で、東部と南部で暖冬、アラスカと太平洋側北西部で寒冬となる見通しです。

米海洋大気庁(NOAA)による冬の見通し(NOAAホームページの画像をお借りしました)
米海洋大気庁(NOAA)による冬の見通し(NOAAホームページの画像をお借りしました)

 北米大陸の大半が暖冬予想とは言え、ひとたび、北極から強い寒気が南下すると北東部のワシントンD.C.やニューヨークなどで大雪が降ります。また、五大湖周辺では降水量が平年より多くなる見通しもあります。米海洋大気庁は冬の寒さに備えて欲しいと呼びかけています。

【参考資料】

米海洋大気庁(NOAA):U.S. Winter Outlook: Drier, warmer South, wetter North with return of La Nina、October 21, 2021

米海洋大気庁(NOAA):EL NINO/SOUTHERN OSCILLATION (ENSO) DIAGNOSTIC DISCUSSION、La Niña conditions have developed and are expected to continue with an 87% chance of La Niña in December 2021- February 2022、14 October 2021

豪気象局(BoM):Climate Driver Update La Niña ALERT continues—likelihood of La Niña around 70%、26 October 2021