台風16号では東京で日降水量113ミリを観測し、大雨の日はこれで3日となった。今年は雨が多く、今年の総雨量(1月~9月)は1644ミリと早くも年降水量の平年値を超えた。10月も南の海上では台風の発生がありそうだ。

台風16号で大雨、暴風 

 台風16号は2日午前9時、日本の東海上で温帯低気圧に変わりました。台風が接近した八丈島西見では猛烈な風が吹き、1日正午過ぎには最大瞬間風速41.0メートルを観測しました。八丈島西見で40メートルを超える暴風となったのは2016年8月の台風9号以来、5年ぶりのことです。

 そして、日中は雨も激しく、東京では日降水量が113.0ミリに達しました。東京で一日に100ミリの大雨は一年間に平均して一日程度しかなく、特別な日です。今年はこの特別な日が3日となりました。これは記録が残る1876年(明治9年)以降、1938年の4日に次いで多くなっています。

東京における日降水量100ミリ以上の年間日数 多い方ランキング(筆者作成)
東京における日降水量100ミリ以上の年間日数 多い方ランキング(筆者作成)

天気の補償性

 大雨の日が多いことは今年の降水量にも表れていて、今年1月から9月までの総降水量は1644.0ミリ、年末を待たずに年降水量の平年値1598.2ミリを超えました。

 雨の多い年、少ない年があって当然なのだから、たまたま今年が多いだけなのでは?と思うかもしれません。たしかに雨の降り方にはむらがあります。でも、一年を通すと凸凹が平らになり、だいたい1500ミリくらいに収まります。これを天気の補償性ということがあります。天気はどこかでバランスを取っている、これが壊れてしまうことが温暖化なのかもしれません。

東京における今年(2021年)の月降水量グラフと9月までの総雨量(筆者作成)
東京における今年(2021年)の月降水量グラフと9月までの総雨量(筆者作成)

 もう大雨は十分、10月になったのだから秋晴れを期待したいところですが、そうもいかないようです。

10月も台風発生か?

 こちらは向こう一か月を予想した地上天気図です。天気図の中央に日本列島があり、暖色は平年より気圧が高いことを、寒色は平年より気圧が低いことを表しています。

 日本のまわりは暖色ですが、南側は青く塗られています。つまり、南シナ海からフィリピンの東海上にかけての海域は平年より気圧が低くなることを示しています。

気象庁1か月予報の解説資料より(2021年9月30日発表)
気象庁1か月予報の解説資料より(2021年9月30日発表)

気圧が低い?それって低気圧のことですか?

はい、このあたりの海域で発生する低気圧は熱帯低気圧、つまり台風です。

 この天気図は一か月を平均した図ですから、熱帯低気圧がいつ、どのくらい発生するのかといった詳しいことまではわかりません。今月半ばにかけて、熱帯低気圧が発生しやすい状況が続く可能性があると読み取れます。

 最近は10月になっても暑さが引かず、台風が本州に近づきやすい気圧配置になることが多い。今年の台風シーズンの終わりはもう少し先になりそうです。

【参考資料】

気象庁:向こう1か月の天候の見通し(10月2日~11月1日)、2021年9月30日発表

気象庁:全般季節予報支援資料 1か月予報(予報期間10月2日~11月1日)、2021年9月30日発表