記録的な暖冬 いつから寒く?
12月も記録的な高温に。東京では日最高気温15度以上の日が8日を数え、平均を大幅に上回っている。関東甲信地方は年始にかけても気温の高い状態が続く可能性が高い。
暖かい日は例年の約1.5倍
2019年もあと10日となったけれど、今月はなんとなく暖かい日が多いような気がします。12月中旬の平均気温は全国で平年を2度以上上回り、西日本と沖縄・奄美は1946年以降で2番目、北・東日本は3番目の記録的な高温です。
そこで、いつものように天気の記録を眺めてみました。日最高気温が15度を超えた日を暖かい日として、日最高気温が10度を下回った日を寒い日として数えてみると、東京では暖かい日が8日、寒い日が4日となり、数字のうえでは暖かい日が多くなりました。
比較のために、最近30年(1989年~2018年)の平均をみると、暖かい日は5.0日、寒い日は3.1日となり、今月は平均を上回る暖かさとなっていることがわかります。暖かい日が多いせいなのか、気温の変化が大きい印象もあります。
4年前は半袖のクリスマスイブ
暖かい12月といえば、4年前もそうでした。2015年12月はエルニーニョ現象が過去3番目の規模となり、日本だけでなく世界各地で異常気象が相次いだことを思い出します。香川県高松市では12月14日に梅が開花し、過去全国で最も早い開花としてニュースになったり、クリスマスイブの米ニューヨークでは観測史上最高の22度を記録し、半袖で過ごす人が見られたりしました。
毎年のように12月が暖かいわけではないけれど、カレンダーの進みと季節感にずれを感じることが多いように思います。
いつから寒く?
季節外れの印象が強くなるとどこかで帳尻合わせが起こります。年が明けた2016年1月は猛烈な寒波がやってきて、沖縄県久米島で雪が降り、これもまた驚いた記憶があります。今年も油断はできません。
こちらは関東甲信地方の2週間気温予報ガイダンスを図にしたものです。今月23日から来月4日まで、5日間移動平均値(一日ごとにずらして、気温を5日間で平均したもの)で示しています。
ひとことで言えば、平年より高くなる割合が非常に大きいこと。年始まで7割を超える高い確率です。ただ、平年より高い気温といっても、まもなく一年で最も寒い時期に入りますから、これまでのように薄手のコートでも大丈夫というわけにはいきませんが、暖かスイッチはもう少し先まで切れそうにありません。