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#NHK党#政治家女子48党 になるとどうなるのか?

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント
出典:政治家女子48党公式ページ

KNNポール神田です。

NHK党のガーシー議員が、国会での陳謝の本会議を欠席したことによって、党首の立花孝志氏がNHK党の党首を辞任する会見を行った…。

政党名が、2023年3月8日より、『NHK党』が『政治家女子48党』と改称となり、党首は大津あやか党首となった。

国政政党 政治家女子48党 公式ページ

https://sjj48.com/

立花考志元党首は、国政政党の『NHK党』の党首を辞任し、改称した『政治家女子48党』の『事務局長』となり、政治団体の『NHK党』は継続するというスキームだ。

すでにNHKのニュースなどでも、報道されている。

NHK党 立花党首が辞任意向表明“ガーシー議員陳謝応じず引責”

□この中で立花氏は「ガーシー議員が登院して陳謝すると表明していながら、この約束をほごにしたので、党の代表として責任をとらなければならない」と述べ、党首を辞任する意向を表明しました。

□そのうえで「国会に出席しないことで迷惑をかけているとは一切思っていない。国会で暴言を吐いたり、暴れたり、議事進行を妨害したりするのであれば、除名処分も致し方ないが、何か迷惑をかけたのかいまだにわからない」と述べました。

□このほか立花氏は、党名を「政治家女子48党」に変更すると説明しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230308/k10014002441000.html

■狙いは、『政治家女子48党』のガーシー議員と報道されること

2023年3月8日に公開されたYouTubeでは、テレビなどのニュースで報道される狙いとして、『政治家女子48党のガーシー議員』と報道されることと、責任をとって国政政党の党首を辞任したことを期待している。

今後の『ガーシー』の報道には『元・NHK党』ではなく、政党交付金が付与されている国政政党としての『政治家女子48党』所属となるので、『政治家女子48党』で報道されることとなる。

そして、何よりも、国政政党であれば、選挙前でも、候補予定者としての『政治活動』としての活動が認められるのだ。これは、まったくの新人でもかなりメリットがある。

■『政治家女子48』公認サポーターの応募ページの開設

https://www.youtube.com/watch?v=lcKrW9pmRjM

メンバーとして、統一地方選を目指してすでに候補予定として、個人LINEを全開だ。ルックスもさることながら、銀座のホステスさんからAV女優さんまで、多岐にわたるバラエティ色のある立候補予定者の人選だ。

すでに、『公認サポーター』『研修生大募集中』とされている。

なんといっても個人のLINEでともだちになるとかの、『会いに行けるアイドルから、会いに行ける政治家』というSNS戦略だ。

個人のLINEから携帯電話番号まで公開という戦術もある。

また、Twitterでは、第二次募集オーディションなども そこから LINE@ でつながりがさらに深まる。

https://mobile.twitter.com/sjj48_official

https://twitter.com/SJJ48_official/status/1627297875368747008

狙いは…2023年の4月9日の統一地方選挙だ。

もう一ヶ月弱となった。2023年4月23日には投票で結果が明らかになる…。

https://www.asahi.com/senkyo/local/

すでに一ヶ月後だが、SNSを駆使したPRは見事だ。しかも48系グループのような売り出し方も気になる。

『公認サポーター』としてのフォームも用意されている。

□毎週金曜日の定例

□食事会

□アイドル活動

□舞台に向けたお稽古

□18歳以上の戸籍上の女性

https://sjj48.com/supporter/

出典:政治家女子48党
出典:政治家女子48党

■本当のねらいは2年後の2025年の参議院選挙 テレビを見ない16歳以上が有権者に。

元『NHK党』は、プランB、C、Dと、本当に用意周到だ。

#ガーシー の報道は、今後は、#政治家女子48党 のガーシー議員と報道しなければならない。『新政党』の認知としては最大の効果。同時に、党首を辞任という責任も果たしたことに。

しかし、政治団体としての『NHK党』は継続。さらに政治家女子48党の事務局長。立花考志元党首は、表舞台の多忙からは開放され、裏方の参謀に徹することが可能だ。

NHKをアンチする層よりも、女性の活躍と政治のアイドル48化の層は、もっともっと大きなブルーオーシャンな選挙戦略だ。AKBなどの『総選挙方式』をそのまま政治転用ができる。しかも、2025年の参議院まで2年準備期間。同時にその間、政党交付金も入ってくる。

すでに統一地方選挙では『○○から立候補予定の…○○』という地区もSNSで全公開である。これは政党をあげてやっているところは少ない。

政治ハッキングとしてはまさに、奇策ばかりだけど、結果がヒモ付いてきている。

良いか悪いかの判断もすべて、国民の選挙判断。当然、48系はタレントをすでに卒業した無職の元タレントの候補が、いくらでもスカウトし放題だろう。

そうなるとタレントの地名度が強い参議院選挙だ。

本当の狙いは、2年後の2025年での参議院選挙だろう。

CDの握手券を買い漁った人たちの票も読める。政治活動としては、アイドル活動も自由だ。すでに認知のある候補が国政政党の候補者として2年間活躍すると、現在の16歳以上のすべてが有権者となる。

2年後に18歳になれば選挙権が持てるのだ。

2025年、テレビを見ないYouTube世代がYouTube候補者や元アイドルが政治の世界を忖度なしで切り崩していく構図が見える。

政治の世界にもSNS戦略から、今後は対話型AIも導入されて、長文の熱いお返事も期待できそうだ。

ワントゥワンでつながる政治、会いに行ける、『推しメン』で政治家を応援するという新たなSNSで普段からつながる選挙活動は、本来の政治家がやるべきであった立派な政治活動なのではないだろうか?

そして、政治家は選び続けられることから、本来の政治に全集中して国民に奉仕するマインドを持たねばならない。結果として政治の良い仕事が、選ばれる基準となるまでには、奇策であっても、かつてのしがらみのない世襲の新人を経由して、政治の世界が見える化し、健全化していくことを有権者の一人として望みたい。

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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