KNNポール神田です。

日本の著作物の二次利用が利用しやすくなろうとしている…。

政府が権利情報のデータベースを作り、権利者が不明な場合でも、政府が指定する団体が代理で許諾できるようにして、著作物の権利をワンストップで処理できるようにする方針だ。

出典:日本経済新聞
出典:日本経済新聞

□政府は個人がインターネットで発信する映像や、古い映画・音楽など権利者が見つけられない著作物の二次利用をしやすくする。

□権利者自身の許諾がなくても、政府が指定する団体が認めれば著作物を利用できるようにする。

□3日に開く知的財産戦略本部(本部長・岸田文雄首相)でまとめる計画に、著作権法の改正案を2023年の通常国会に提出する方針を明記

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA317DN0R30C22A5000000/

2023年の通常国会で著作権法の改正案で通過すると認められる。

現在の著作権法では、著作者や遺族と連絡が取れない場合は、文化庁長官の裁定を受ける必要が出てくるのを緩和することができるようになる。

出典:文化庁
出典:文化庁

他人の著作物は,著作権が制限を受けている場合のほか,原則として,著作権者に無断で利用することはできません。何らかの形で,法的に利用の権限を取得することが必要です。他人の著作物を利用する方法としては,次の四つの方法があります。

(1) 著作権者から著作物の利用について許諾を受ける。

(2) 出版権の設定を受ける。

(3) 著作権の譲渡を受ける。

(4)文化庁長官の裁定を受ける。

https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/gaiyo/riyohoho.html

政府が指定する団体が認めれば著作物を利用できるようになるので、文化庁長官の裁定を待つよりはかなりのスピード感がでるようになりそうだ。

しかし、どのような団体が政府の指定する団体になるのか?

メタバースの団体なども乱立しており、2024年には90兆円市場と期待される『メタバース市場』にメタバース推進協議会、日本メタバース協会,Metaverse Japan,日本デジタル空間経済連盟、メタバースの数だけ団体がメタバース化しているので指定するのも至難のワザとなりそうだ。

政府が著作権管理団体として指定する明確な基準も今後は、必要だろう。

■『YouTube』などは、個人が自ら演奏すればOK!

SNSでの音楽に関しては、この25年の数々の歴史の中で、広告料金の分配も含めて、著作権というよりも営業権の問題がクリアになることで許諾できるケースが増えてきた。

『YouTube』などは、個人が自ら演奏すれば、許諾契約などは必要なく配信できる。掲載広告料金などは分配対象となる。

また、TikTokなどでは、楽曲は映像の権利者側がプロモーション目的で提供するなどの新たなスキームが誕生している。

出典:JASRAC 動画投稿(共有)サービスでの音楽利用
出典:JASRAC 動画投稿(共有)サービスでの音楽利用

https://www.jasrac.or.jp/info/network/pickup/movie.html

YouTube等の動画投稿サービスでの音楽利用について

https://www.jasrac.or.jp/news/20/interactive.html

利用許諾契約を締結しているUGCサービスの一覧

https://www.jasrac.or.jp/news/20/ugc.html

音楽は歴史があるだけに、権利関係の係争も多かったので、JASRACなどの楽曲管理団体が、ワンストップで交渉できるようになった。

ただ、JASRACが楽曲を管理することによって、音楽教室においても著作権料が発生するという経緯も生まれた。

■動画投稿(共有)サイト(50音順)

 JASRAC管理楽曲を含む動画をアップロード可能なサービス

アフリカTV

アメーバアプリ

17Live(※)

IRIAM(※)

Instagram

うたスキ動画

うたスキミュージックポスト

EVERY.LIVE(※)

OPENREC

KARASTA

ガンダムファンクラブ

kukuluLIVE

cluster(※)

Gatebox Video

斉藤カラオケ

Stickam JAPAN!

SHOWROOM(※)

ツイキャス

Twitch

Dailymotion

TikTok

DORM(ドーム)

755(ナナゴーゴー)

ニコニコ動画

Necfru

ハコスコストア

BuzzVideo

ピカピカ

VIDEO Clipper

Facebook

ふわっち

Pokekara

Pococha

mysta

ミクチャ

Mirrativ(※)

Mildom(※)

YouTube

LIVE812(※)

LINE(取扱い等の詳細はこちら)

LINE LIVE

REALITY(※)

Remly

わたしのアプリ。

■ブログサイト等(50音順)

 JASRAC管理楽曲の歌詞掲載が可能なサービス

アメーバブログ

JUGEM

Seesaaブログ

はてなブログ

プリ画像

Yahoo!知恵袋

ライブドアブログ

楽天ブログ

上記のサービスはJASRACと利用許諾契約を締結していることを公表することについて同意をいただいているものです。

https://www.jasrac.or.jp/news/20/ugc.html

このように、音楽に関しては動画サイトや歌詞の掲載が可能な包括契約が進んでいる。

しかし、この日本だけでなく、アニメの画像や動画、コマーシャルの動画などの今まで流通しなかったものものふくめて、検討されなければならない。

メタバース上でのコンテンツや、縦型スーマートフォン動画や、WEBTOONのような新たなフォーマットは、今後も大量に登場すると想定される。

日本のコンテンツ産業全体の市場規模は2020年に11.6兆円とされる。2020年のデジタルコンテンツの市場規模は、8兆8,435億円

前年の95.3%とマイナス成長

2018年で10.6兆円 世界では128.8兆円と日本の12倍の規模である。

まずは、目を向けるべきは世界市場で、日本産のコンテンツの許諾が安易になると世界での利用もみえてくる。

各コンテンツ業界団体の許諾をうけたところだけではなく、日本産全体でのコンテンツを産業として、国が代表として窓口になったりできないものなのか?

フランスでは、『シネマテーク・フランセーズ』が、1901年から、国民の財産としてフィルムやビデオ時代から、CM、映画、音楽などの国営のアーカイブが保存され、広く国民が視聴が可能なしくみを取ってきた。施設の中だけの限定にすることによって権利関係をクリアしている。

リュック・ベンソン監督などはそれらの設備から映画を学んできたという。

著作権という課金分配の視野だけでなく、国のコンテンツ資産としての文化を守るという目的も視野にいれておく必要もあるだろう。

シネマテーク(仏語)

https://www.cinematheque.fr/

出典:経済産業省
出典:経済産業省

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/contents/downloadfiles/report/202002_contentsmarket.pdf