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#エアポート投稿おじさん たちをブロックせずに拒否る方法

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント
#エアポート投稿おじさん 化している筆者 エアアジアにて

KNNポール神田です。

  1. エアポート投稿おじさん のニュースが気になって仕方がない。そう、それは、よくやってしまうからだ…。

「40代以上のおじさんだけが、なぜか空港にいるときに写真を撮影してFacebookに投稿するんですよ。『いってきます』とか『東京離れます』とか。あれ、誰も頼んでいないのに、なんでおじさんは空港で写真を撮ってSNSにアップするんですかね?」

この“エアポート投稿おじさん”は1人や2人だけではないという。なんと、複数のおっさんが同時多発的に空港にいる自分の写真をSNSに投稿しているというのだ。

「一番の特徴は、空港のラウンジや搭乗口の写真をアップして、そこに一言だけ添えていること。『しばらく旅に出ます』『東京を離れます』とか。でも、一番ムカつくのは『さて、どこに行くでしょう?』というクイズ文ポスト。誰も知りたくねーよ、とつっこんでます。放置しとけばいいのに、頭の悪いそのおじさんの友達がこれにコメントしちゃうんですよね。『もしかして…海外?』とか。どちらも構ってちゃんですよね」

「普通に旅先の景色やグルメの投稿で十分ですよ。空港の写真を上げる人は、その先の旅情報は更新なかったりするので、『どこいくんですか?』『旅の写真見たいですー!』という反応がほしいだけなんですよ。その前フリに応えなきゃいけないオーラを出してくるのが不快極まりないですね」

出典:SNSで“空港にいる俺”アピール…“エアポート投稿おじさん”に 20代女性からブーイング

この記事の指摘に思わず…当てはまる中高年は多いと思う。筆者も非常にあてはまるからだ…。

#エアポート投稿おじさん の急増理由

オジサンにとってのFacebook映えの瞬間!
オジサンにとってのFacebook映えの瞬間!

この記事にも指摘があるのが、#エアポート投稿おじさん が多い理由は、早めに空港に到着してしまい、することがないからというのが一番の理由だろう。

そして、そのこれから「機上の人」になるというのは、自分にとっての「非日常」なトピックであり、「Facebook映え」しそうなネタである。

普段から、#エアポート投稿おじさん の属性は、インスタ映えするような場所で、自撮りをするというビヘイビアを持ち合わせていないのも急増の理由だ。また、ビジネスの会食で食べた料理を控えめに投稿するくらいのことくらいしか、Facebook映えするシーンを持ち合わせていない。GWのシーズンになれば、ようやく国民全員が休めるので、堂々と、#エアポート投稿 が可能になるのだ。しかし、実家に戻ってからは投稿するほどの大したことがない…。家族一緒の旅行も、リア充とは、程遠い家族サービスに明け暮れる。決してFacebook映えするようなものではない。家族のInsta映えの機会を提供するのが、オトーサンのお仕事なのだ。

また、平日の #エアポート投稿おじさん は仕事がメインなので旅先での情報に関わる情報は一切開示できず、知っている人だけが、課長はあの仕事で○○へ行っているんだなくらいを思ってもらえば良いのだ。だから旅先での情報が一切ないというが多い。

しかし、20代女性にとっては、海外に行きますとタイムラインで宣言されながらも…その後何もポストされないのは、何それ?となるのだろう。彼女たちの文脈では、旅は行ってからのプロセスが重要だからだ。 一方、 #エアポートおじさん は行く前の「前戯」こそが最も重要なのだ。それは大したことがない旅行をも、見事にカモフラージュすることができるからだ。

#エアポート投稿おじさんは、旅への期待感だけを煽るだけ煽ってあとは投稿なし…
#エアポート投稿おじさんは、旅への期待感だけを煽るだけ煽ってあとは投稿なし…

20代女性が #エアポートおじさん にイラつく一番の理由は、エアポートではなく、「友達関係」でない、「職場関係」という上下のパワーバランスの関係でありながらも、Facebook上では、普通に「友達関係」になっているからだと筆者は思う。当然、ジェネレーションギャップもあるだろうが、それ以上に、仕事上で仕方なく、「友達関係」でいやいや「いいね!」を押さざるをえない状況が続いている。しかも、GW中の休みの時にまで、上下関係によるタイムラインが目につくのがウザくなる原因だと思う。

また、友達関係になっているから、 #エアポートおじさん はコメントにも、空気を読まずに勝手にコメントしてくる #勝手コメントおじさん が多い。職場の仲間ではあるけれども、Facebook上では、20代の女性のタイムラインはまさに「聖地」なのである。彼女たちは、#勝手コメントおじさん のコメントを実は、快く思っていなくても、職場の友達関係を切るわけにもいかない…。ましてやブロックなんてしようものなら…職場でどんな仕打ちが待っているやら…。SNSに職場関係が介在すると、そんな面倒くさい立場に変化してしまうのだ。

Facebook友達関係のアルゴリズムに一考を!

そう、Facebookを利用する人が頭打ちになるのは、このような一種の「Facebook疲れ」があるからだ。

しかし、これは簡単なアルゴリズムの変更で回避できることなのだ。

Facebookの友達リストには、基本的に「親しい友達」、「知り合い」、「リスト制限」の3種類がある。

その種類に新たに「仕事関係」を追加にして、祝祭日には表示しないようにするなどのアルゴリズムを加えれば表示の制限が可能になるはずだ。 18時以降朝8時までは表示されないなども設定できるとよいだろう。また自分が友達を「親しい友だち」から「知り合い」にしておき、できるだけ表示も読まない、もちろんいいね!も押さないようにすればFacebook側のアルゴリズムが空気を読んでくれて、表示回数を減らしてくれるはずだ。

また、自分の投稿も #エアポートおじさん や #勝手コメントおじさん をブロックすることなく読ませない方法がある。

「#勝手コメントおじさん」 をやんわりとキョヒる方法

自分のプライベートなことでFacebookにあげたいけれども、職場の #勝手コメントおじさん をブロックすることなくやんわりと拒否ることができる方法が次の方法だ。

時おり、投稿の度に、【制限】や【勝手コメントおじさん】を選択するのは、めんどうだけど、勝手にいやなコメントをタイムラインという「自分の家の庭先」に巻き散らかされるよりはマシだろう。

【友達】>【他のリストに追加】を選択
【友達】>【他のリストに追加】を選択

【1】「#勝手コメントおじさん」のページに行く

【2】【友達】>【他のリストに追加】>【制限】または【オリジナルのリスト名をつける=ここでは便宜上、「勝手コメントおじさん」とした】以上である。

あとは1人づつ、そのリストに加えたい人のページから【友達】>【他のリストに追加】>【制限】または【オリジナルのリスト名】に加えていけばよい。友達で投稿する時に、そのリストを選ぶだけだ。

見せたくない人の【リスト】を選んでFacebookに投稿する
見せたくない人の【リスト】を選んでFacebookに投稿する

基本的に見せたくない人の【リスト名を作る】だけで、自分の友達向けのポストだけど、見せたくない人のグループリストを個々に作っておけば、【夜のバイト】や【彼氏や彼氏の友達】【会社の人】など自分の投稿ポストの到達範囲を決めることができる。もちろん、ブロックしているわけではないので、【制限】されたり、【リスト名化】されていることをその人達は知るよしすらない。

また、facebookのアルゴリルズムはtwitterのように、なんでもすべてタイムラインに流れるわけではないので、表示されない時があっても何も不思議ではないから、このように、ブロックすることなく、こっそりコメントを見させないような工夫は可能なのだ。

しかし、#エアポートおじさん の防ぎ方は、友達になっているとついつい見えてしまうので、せめて【友達】のレイヤーを【親しい友だち】から【知り合い】に落とし、できるだけ、タイムラインに【いいね!】などを押さずに見ない努力も怠ってはいけない(笑)

制限リストに他の人を追加するには:

その人のプロフィールに移動します。

プロフィール上部の[友達]にマウスを合わせます。

[他のリストに追加]をクリックします。

[制限]をクリックします。

制限リストに含まれている人を確認するには:

ニュースフィードの左側にある[発見]の下の[友達リスト]をクリックします。

[制限]をクリックします。

出典:制限リストに他の人を追加するにはどうすればよいですか。

https://www.facebook.com/help/206571136073851

基本的には、こんな姑息なリストを作ったり、友達から知り合いに落としたりせずにできるコミュニケーションができれば良いのだが、ストレスを感じる場になるよりは、自分からストレスの要素を遠ざけておき、余裕ができれば戻していくということでFacebookを楽しんでいただければと思う。

GWの行ってきます! #エアポート投稿おじさん に ならないように気をつけて行ってきます!

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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