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北朝鮮の弾道ミサイルで地下鉄が止まった時のアナウンス

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント
4月29日GWの朝突然、地下鉄が止まりアナウンスが流れた…

KNNポール神田です!

まさかの自分がニュースの瞬間に居合わせた…。

北朝鮮が日本時間29日午前5時半ごろ、内陸部の平安南道北倉付近から北東方向に弾道ミサイルを発射した。日本国内では発射情報を受け、東京メトロ全線と東武東上線、北陸新幹線の一部区間などが運転を見合わせた。

東京都新宿区のITジャーナリスト神田敏晶氏(55)は午前6時ごろ、東京メトロ日比谷線に乗車中だった。霞ケ関駅で列車が止まり、「ベルが鳴って、駅員さんが走って行った。最初は人身事故かと思った」と振り返る。そのうちに車内アナウンスがあり、「北朝鮮」「発射情報」「全線運休」という単語が耳に飛び込んできた。車内は空いていたが「乗っていた乗客同士が顔を見合わせた」という。

出典:北ミサイル発射、東京の地下鉄車内で駅員走り緊張感

GW初日、朝方までの知人宅のBBQパーティーを始発を待って、奥さんと一緒に地下鉄で帰宅の途中のことだった…。突然、地下鉄の日比谷線は霞が関で急停止、ベルがなり駅員さんがたちが走る。人身事故か?と思いきや、アナウンスが「北朝鮮」「弾道ミサイル」という情報が流れてきた…。急いで、ニュースを検索するが何も流れない。こんな時にチカラになるのがSNSだ。twitterで乗客の顔が映らないようにドア付近を映し、tweetし、facebookライブで知人に問い合わせてみる。

北朝鮮の弾道ミサイル情報で地下鉄全線がストップした瞬間のアナウンス

この全線、運転見合わせの期間はたったの10分。

北朝鮮の弾道ミサイル情報で運行がストップするというのは、はじめての事態だ。Jアラートが鳴っていなかったので、着弾する恐れがないことは理解していたが、地上での状況が気になる。

そう、北朝鮮からのミサイルが発射されて着弾するまでに5分程度しか時間の余地はないのだ。今回の体験で考えてみた…。もし、これがJアラートが鳴り渡り、地下鉄に閉じ込められ、非常事態に陥っていたら…。GW中など関係ない。もはやいつ、戦争が勃発してもおかしくない臨戦体制なのである。

Jアラートが鳴らされるのは、次の3つ

1.日本に落下する可能性があると判断した場合

2.日本の上空を通過した場合

3.日本の領海外の海域に落下した場合

http://www.kokuminhogo.go.jp/shiryou/nkjalert.html

しかし、Jアラートが鳴った場合に我々はどうすればよいのか?なんと、これにはこんなにあいまいなアドバイスしかないのだ。しかも、たったの5分で私たちにどんな選択肢があるのだろうか?

「内閣国民保護ポータルサイト」の手抜きに呆れるばかり

https://news.yahoo.co.jp/byline/kandatoshiaki/20170424-00070231/

せめて、避難場所くらいは、どこにいても明確にしておくことは重要だ。

それと同時に、家族とも万一の為に、いろんな約束を決定しておく。また会社や組織、団体でも、Jアラートで万一のことが起きた場合の連絡手法や行動の基準を決めておくことだ。もはや、平和な状況でない臨戦体制として個々に考えておかなければと痛感した朝の地下鉄であった。

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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