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コンビニATMから14.4億円流出 早急にフィンテック対応が望まれる

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

KNNポール神田です!

約2時間半の間に、100人以上の犯人グループが各地で引き出したとみられる。南アフリカの銀行から流出したカード情報が使用されており、警察当局は背後に国際犯罪組織が関与しているとみて、海外の捜査機関と連携して捜査を進める。

捜査関係者によると、不正に現金が引き出されたのは、東京、神奈川、愛知、大阪、福岡など17都府県のコンビニに設置されたATM。日曜日だった15日の午前5時過ぎから8時前までの約2時間半の間に、計14億4000万円が引き出された。

出典:コンビニで14億不正引き出し…17都府県一斉

2016年5月15日(日)午前5時〜午前8時前

17都府県1400台のコンビ二ATMから、14.4億円が引き出しにあったという。しかもたったの2時間半の間だ。おそらくATM犯罪史上世界最大ではないだろうか…。

なによりも、一台のATMあたり、102万円(9486ドル)の引き出し、1分あたりで960万円が引き出されているのだ。しかも、日曜日の朝の5時から朝の8時前のコンビニにとっては一番閑散としている時間帯を狙っての組織ぐるみの犯行だということがわかる。

100人の受け子が、ひとりあたり平均14件のコンビニの地域を分担して、102万円づつひきだし、総額1428万円引き出したこととなる。これは、カバンひとつにおさまる金額だ。1割をもらえたとしても、142万円となる。

国外のクレジットカードでも、日本は、外国人の来訪者が増えているので、高額な土産を買う為に、海外の口座から100万円の現金が引き出されていても、まったく不思議ではない。

しかし、こうやって明るみになるまでに1週間もかかっていることが気になる。すでに残高として、残された金額は電子的に高飛びしていることだろう。いや、残金だけではなく、限度額までは、ローンすることもATMで可能なので、犯罪は口座の残金だけではおわらない。これをふせぐためには、口座の動きに変化があれば、その度にメールを飛ばしてくれるようなDr.walletのようなネットのサービスに登録していれば、もっと早く気づくはずだろう。

さらに考えれば、○万円以上の引き出しの場合は、自分のスマートフォンに表示される数字を打ち込まないと引き出しができないような二重認証のような仕組みが早急に必要かもしれない。クレジットカードの情報が漏洩する可能性がある以上、犯罪にあう前の自衛手段を個人も持たなければならない時代だ。

そういう意味でも、堅牢性を高めたフィンテックの運用を採用した銀行やクレジットカード会社は選ばれる要素を持ち、付加価値でビジネスができると思う。

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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