ついにザ・ビートルズもストリーミング配信に登場

KNNポール神田です!

数週間前から流れていた噂どおり、ザ・ ビートルズの公式ウェブサイトはバンドの全楽曲がApple Music、Spotifyなどすべてのストリーミング・サービスに開放されたことをことを確認した。現地時間のクリスマスイブ(米国時間12/23)の開始と同時に配信が始まる〔日本版:日本でもすでに公開されている〕。

出典:ビートルズがストリーミングにやって来た―Apple Musicなどでついに全曲が聞ける

ついに、この時がやってきた…。ザ・ビートルズがついに定額聴き放題になったのだ。

■著作権切れには、まだまだ時間があるザ・ビートルズ

未だに日本のアーティストは、ストリーミング配信されていない有名アーティストが多く、定額サブスクリプションモデルが浸透しきれていない。いや市場が小さいからわざわざ、聴き放題にはならないのだ。しかし、海外では音楽視聴といえば「ストリーミング配信の時代」といえるだろう。もはやビートルズでさえ、聞いたがことがあるだけのミレニアル世代(米国8000万人の1980〜2000年生まれ)にしっかりとアピールするには、ストリーミング配信という判断だったのだろう。

ザ・ビートルズのデビューは1962年、解散は1970年。つまりデビューから53年、解散してから45年もの時が経過している。映画の著作権で考えると公開から70年。1964年映画「ビートルズがやってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!」の権利切れは2034年。音楽では、作者が無くなってから50年。ジョン・レノンが亡くなったのが1980年なので、ジョン・レノンのソロクレジット作品でも2030年までは保たれることとなる。しかし、ザ・ビートルズの楽曲のほとんどがレノン&マッカートニークレジットなので、ポール・マッカートニーが存命のうちは権利は守られるだろう。つまりストリーミングのビジネス参入は単なる著作権切れのまでの従来の販売よりも、新たなリマスターのアルバムの販売促進やLIVEアルバム、企画アルバムへの浸透を狙ったものではないだろうか?いやむしろ、ストリーミングに提供するのを中止にすることはいつでもできる。ストリーミングの再生回数による印税ではない、レベニューシェア型を志向していると考えても良い。

IFPI(国際レコード産業連盟)の2014年のレポートによると、デジタル型ミュージック46%とパッケージ型ミュージック46%と均衡し、デジタルミュージックのレベニューは68億ドル(約8160億円)に達した。

米国ではデジタルミュージックの利益が46%を占める
米国ではデジタルミュージックの利益が46%を占める

デジタルミュージックのレベニューはダウンロードが52%だが、サブスクリプション・ストリーミングが23%。広告ストリーミング9%を合わせるとストリーミングの利益は32%となる。サブスクリプション・ストリーミングは、前年比39%増、4100万人が契約をしている。

IFPIのレポート2014年版より
IFPIのレポート2014年版より

http://www.ifpi.org/downloads/Digital-Music-Report-2015.pdf

昨年の市場がこれだけなので、2015年のAppleやGoogleやAmazonの参入によって、サブスクリプションストリーミングサービスのユーザー数の増え方は面白い結果となっているだろう。

■各社それぞれのサブスクリプションサービス

そこで、問題は、ビートルズを聞くには…どこのサービスと契約するかだ。各社それぞれの特徴を持っているが、3ヶ月無料のApple MUSIC(一ヶ月980円)だが、サブスクリプションを解約するとサービスは当然ながら、ストップしてしまう。しかし、Google Play Music(一ヶ月980円)は、サブスクリプションを解約しても、アップロードした自分の楽曲はストリーミングで聞くことができるのだ。これには驚いた。無料期間の間に自分の楽曲をアップロードすると5万曲までアップでき、それを解約しても楽しむことができるというウソのようなサービスに驚ろき、解約したままずっと利用している。Appleのサービスではこれができない。

さらに、驚くのが、Amazon Prime Musicだ。これはAmazonの配達料が無料になるサービスのAmazon Primeの年間3,900円のサブスクリプションを契約すれば、Amazonの配達料が無料で翌日配達となり、さらにAmazon Prime VideoとPrime Musicも楽しめるのだ。さらにkindleで読める電子書籍も月に一冊だが無料で選べる。FireTV Stickでテレビに接続して、映画もザ・ビートルズも楽しむことができる。

液晶テレビで写しだしたザ・ビートルズのジャケットは、まるでレコードのLP盤を眺めているような新鮮な気持ちで対峙することができる。

これはそれぞれ、Apple Google Amazonとビジネスモデルが違うからだ。しかしAmazonの年間3,900円は月額サブスクリプションとしては、月額にすると最安値の325円だ。これで後は、Amazonがドコモの『dマガジン(月額400円)』のような電子雑誌の形態で、テレビやタブレットで読む『Prime MAGAZINE』として加えてくれれば、すべてAmazon Primeでかたづくのかもしれない。しかし、Amazonの場合は、そこからが怖いのだ。本やCDや映画がたったのワンクリックですぐに送料無料で買えてしまうことが良くも悪くも、一番「危険」なのである。

1961年神戸市生まれ。ワインの企画・調査・販売などのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の編集とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送局「KandaNewsNetwork」を運営開始。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を兼任後、ソーシャルメディア全般の事業計画立案、コンサルティング、教育、講演、執筆、政治、ライブストリーム、活動などをおこなう。メディア出演、コンサル、取材、執筆依頼 などは 070 5589 3604 まで

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