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ハンバーガーを買う時に名前を聞かれた事ありますか?

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

KNNポール神田です!

一部のコンビニで今月2015/02/17日から発売される専用のプリペイドカードを購入し、記載されている数字をパソコンに入力すると、氏名や住所などの個人情報を登録しなくても、インターネット上で学習用のソフトが購入できるというものです。

出典:ベネッセが新サービス 個人情報なしで学習

これぞ、まさしく原田泳幸CEOの教育業界における素人発想の賜物と言えるだろう。

教育業界分野では個人情報がないと進捗管理ができないという妄想に縛られていたのだろう。

原田CEO「もう、個人情報とるの一切やめませんか?」

ベネ幹部「しかし、我々のビジネスは個人情報がキモなので…」

原田CEO「クラウドならば、住所とか名前いらないでしょ?」

ベネ幹部「顧客が誰なのかわからなくなってしまいますよ」

原田CEO「いいじゃないですか…誰かわからなくても…マクドナルドでハンバーガー買う時に、名前を聞かれたことありますか?

ベネ幹部「いえ、ありません。」

原田CEO「では決定ということで!よろしく!」

こんなプロセスがあったと勝手にKNN的に妄想してみた。

長年にわたる通信教育の世界では、住所や氏名がわからないと届かないから、それらのヒアリングは大前提である。しかし、ネット上でアクセスさせるだけならば、住所はいらない、名前もいらない。ハンドルネームとか個別ナンバーだけで片付くからだ。

まさに、コペルニクス的発想だと思った。

個人情報は渡さない!というクセをつけるべき

この流れは、一気にひろがっていくことだろう。いや、広げていく必要があると思う。社会はやたらと個人情報を聞きたがる!

なぜ、レンタルビデオを借りるのに免許証のコピーが必要なのか?。住所の目視確認で十分だろう。むしろ、バイトのあんちゃんがそこらに免許証のコピーをファイルしていることのほうが問題だ。金庫がなければ免許などコピーすべきではないと思う。

そして次に必ずでてくるのが、ユーザー側のIDとパスワードの管理意識だ。これはウィルスソフトの市場規模よりも確実に大きくなることだろう。パスワード管理ソフトとそのデバイスの動きにも注目しておくべきだろう。

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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