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【NHL】19歳のルーキーがプレーオフ初ゴールをゲット !!  ヒーローになるはずだったのに・・・

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
ザック・ウェレンスキ(Courtesy:@YahooNews)

NHLのプレーオフはカンファレンス クォーターファイナル(1stラウンド)の戦いが続いています。

ディフェンディングチャンピオンの ピッツバーグ ペンギンズと顔を合わせた コロンバス ブルージャケッツは、敵地での第1戦と第2戦で連敗を喫し、昨夜(現地時間)ホームアリーナでの第3戦に臨みました。

▼序盤から点の取り合いに

地元ファンの大声援に後押しされ、試合開始直後(第1ピリオド11秒)に、オールスターゲームにも出場したキャム・アッキンソン(FW・28歳)のゴールで幸先の良いスタート!

その後、同点に追いつかれてしまいますが、5分2秒に再びアッキンソンがゴールネットを揺らして、勝ち越しに成功。

レギュラーシーズンにチームで最も多い得点をマークしたポイントゲッターの活躍で、一気に勢いづいたコロンバスは、勝ち越しゴールの1分後、ピッツバーグの選手の反則退場によって、プレーヤーの数が一人多いパワープレーのチャンスに、DFのザック ・ウェレンスキ(19歳)がシュート!

「パーフェクトショット!」と地元テレビのコメンテーターが口にするほどの鮮やかなゴールで、コロンバスはリードを2点に広げました。

▼ラッキーボーイの出現!

一昨季(2015年)のドラフトで1巡目(全体8位)指名を受け、今季デビューしたウェレンスキにとって、この得点は「プレーオフ初ゴール」!

連敗を喫していたコロンバスにとっては、まさしく「ラッキーボーイの出現!」だと、スタンドに詰め掛けたコロンバスファンは、大いに湧き上がりました。

▼ウェレンスキをアクシデントが襲う

その後、ピッツバーグが1点を返して迎えた第2ピリオド中盤に、ウェレンスキをアクシデントが襲いました。

パスをもらってシュートを放とうとしていたピッツバーグの選手を見て、すかさずウェレンスキ(紺#8)は、シュートラインに入ってブロックを試みたのですが・・・

相手選手のシュートが顔面を直撃!

▼そのままプレーが続いて同点に・・・

シュートを顔に受けてしまったウェレンスキは、その場に倒れ込んでしまいましたが、レフェリーはホイッスルを吹かず、その後もプレーが続き、ピッツバーグが同点ゴールを決めました。

「選手が負傷したのに、どうしてレフェリーはプレーを止めないの !?」

こんな声が聞こえてきそうですが、NHLのルールでは、

「プレー中に選手が負傷して、プレーを続けることができない際は、負傷した選手のチームがパックを確保するまで、ゲームをストップしない」

と定められているのです。

▼再び戻ってきたウェレンスキ

幸いにしてウェレンスキは大事に至らず、試合途中に戦列へ戻ってきましたが、さわやかな19歳のルーキーは、

思わず目をそらしたくなってしまうほど、痛々しい顔になってしまいました・・・。(ご覧になりたい方は、こちらをクリックしてください)

ラッキーボーイになれなかったウェレンスキですが、次の試合も出場すると話しているそうなので、明日の第4戦での活躍に期待しましょう。

<追記>試合翌日に、コロンバスのジョン・トートレラ ヘッドコーチから、ウェレンスキは顔面の骨折により、今季の残り試合を欠場することが発表されました。

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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