就職相談29・グループディスカッションでお薦めの本は?

質問:グループディスカッションでお薦めの本があれば教えてください。

断然お薦めできるのは『東大生が書いた 議論する力を鍛えるディスカッションノート』(吉田雅裕、東大ケーススタディ研究会・編、東洋経済新報社)。

グループディスカッションの構造をこれでもか、というくらいに分解したうえで、解説している名著です。

ディスカッションのポジションを6つ(ナビゲーター、サプライヤー、オーディエンス、コーディネーター、カウンセラー、エディター)に分類しているのもなかなかありませんし、実際のグループディスカッションの実況中継・評価の掲載や、モンスター学生の分類も興味深かったです。

グループディスカッションの関連本、特にマニュアル本では、司会が有利とか、容姿が大事とか、意味不明なことを書いている本が相変わらず市場に流通しています。

それをまた大真面目に紹介するカウンセラーやキャリアセンター職員もいるから困ったものです。

同書は、グループディスカッションの落とし穴にはまりたくない学生なら買うことを強くお薦めします。

欠点を言えば、コンサル・マスコミ・総合商社など高度なディスカッションを期待する企業・業界向きで、それ以外の企業・業界だと、ちょっと高度すぎるかな、というところ。

ただ、繰り返しますが、ディスカッションの本質を丁寧に知る、という点では、他に例がありません。

まずは買って読んでみてください。

1トップの次が、面接の章でも紹介した『凡人内定戦略』(武野光、中経出版)、『短所を言えたら内定が出る』(柳本周介、パブラボ)の2冊。

どちらもグループディスカッションの記載はそれほど多くありませんが本質を突いた内容でお薦めできます。

ディスカッションも含めた交渉ということであれば『武器としての交渉思考』(瀧本哲史、星海社新書)。

名著『武器としての決断思考』の続編ですが、できれば2冊合わせて読みたいところ。

著者が京大で教えている授業の書籍化ですが、元マッキンゼーだけあって、交渉の本質を理解することができます。

読みやすく、大学によっては教養の講義などでテキスト指定されているはず。

もう1冊、大学生協などでは見つけにくいかもしれませんが『戦略思考で鍛える「コミュ力」』(増沢隆太、祥伝社新書)。

著者は東工大の特任教授で組織コンサルタント。

理工系大のキャリア講義なども多数担当しています。

コミュニケーション力というテーマでまとめた同書は、面接・グループディスカッションの土台を固める、という点で役立つでしょう。

ただ、この本のレーベル(祥伝社新書)、大学生協ではほとんど置いていません。

いい本なので、生協関係者の方、この本だけでも置いておくようにしてください。

以上、6冊をお薦めします。

※『300円就活 面接編』(角川書店・オリジナル電子書籍)より引用

1975年札幌生まれ。北嶺高校、東洋大学社会学部卒業。編集プロダクションなどを経て2003年から現職。扱うテーマは大学を含む教育、ならびに就職・キャリアなど。2018年は肩書によるものか、バイキング、ひるおびなどテレビ出演が急増。ボランティアベースで就活生のエントリーシート添削も実施中。主な著書に『大学の学部図鑑』(ソフトバンククリエイティブ)『キレイゴトぬきの就活論』(新潮新書)『女子学生はなぜ就活に騙されるのか』(朝日新書)など累計28冊・55万部。

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