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就活相談17・面接における「最後に何か質問は?」の対応策は?

石渡嶺司大学ジャーナリスト

質問 面接のあと、「何か質問は?」と聞かれたとき、何を聞いても大丈夫でしょうか?

回答:面接の場にふさわしい話ならOKです。

調べればわかる話、福利厚生、マニアックすぎる話(鉄道会社なら「×列車を廃止しなくても良かったのではないか」云々)、自社批判につながりかねない話(「社長ならどう変えたい?」)、学生の面接内容に対するフィードバックの要求、個人的すぎる話などはかなり厳しいです。

それを聞いてどうするのか、と、返されることも。変に返されなくても、評価は下げるでしょうね。

大きく評価を下げないこともありますが、答えづらい質問も微妙なところ。

仕事の厳しさ、面接担当者がその企業を選んだ理由、1日の仕事のスケジュールなど。それを聞いてどうする、というのもありますし、「仕事の厳しさ」などはじっくり聞いたら面白そうですが、時間が長くなりそうです。

企業を選んだ理由、これ、志望企業が学生時代に違うこともあるのでちょっと厳しいところ。

相手が話しやすく、学生の参考にもなりそうなところだと、

「ビジネス書などでお薦めの本は?」「他の業界で気になる動きやニュースは?」

あたりでしょうか。

これだと、面接担当者によって、答えがかなりばらつきますし、どんな点に関心を持っているのか、面白いと思います。

それか、話したりないことがあれば、

「質問ではないのですが、今日の面接では私の××をうまくお話しできませんでした。この点、すこし、お時間をいただいてもよろしいでしょうか」

と断ってから、話すのも、いいでしょう。

質問「最後に質問は?」で、質問しないと落ちる、とする就活コンサルタントがいます。この方の話は正しいでしょうか?

回答:選考参加企業に対しての無関心さを表す、として、「質問しないと落ちる」とするカウンセラーやコンサルタントの方はそこそこいます。

その通りですが、前の質問にも書いたような、質問して逆効果になりかねないことだってあります。

それなら、安全策として、

「特にありません」

でも、面接を担当してくれたことに対する感謝の念の表明でも、十分です。

※『300円就活 面接編』(角川書店・電子書籍)より引用

大学ジャーナリスト

1975年札幌生まれ。北嶺高校、東洋大学社会学部卒業。編集プロダクションなどを経て2003年から現職。扱うテーマは大学を含む教育、ならびに就職・キャリアなど。 大学・就活などで何かあればメディア出演が急増しやすい。 就活・高校生進路などで大学・短大や高校での講演も多い。 ボランティアベースで就活生のエントリーシート添削も実施中。 主な著書に『改訂版 大学の学部図鑑』(ソフトバンククリエイティブ/累計7万部)など累計33冊・66万部。 2024年7月に『夢も金もない高校生が知ると得する進路ガイド』を刊行予定。

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