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ここ数年のかき氷のブーム 今年は早めのシーズン到来 コンビニも参戦 

池田恵里フードジャーナリスト
イチゴのシロップが人気NO1.(写真:アフロ)

かき氷のシーズン到来

ここ数年、かき氷ブームが続いている。スイーツの開発担当者は、話題のかき氷有名店に出向いては、商品開発に余念がない。

開発担当者「ラーメンの行列は巷でよく見かける光景だけど、スイーツ、しかも夏に行列っていうのは珍しい現象で、かき氷ってすごいですよね」

確かに、SNSでかき氷の写真をアップしている人も多く、有名かき氷専門店を目当てに観光することもあるとか。

かき氷前線をみると

今年は、すでにかき氷シーズンは始まっており、過去10年の平均より早いとされる。

第2回「かき氷前線」発表 ~今週末 一気に東日本まで前線到達!~ 株式会社ライフビジネスウェザー

6月から8月の天候、気温の予想では、地域によって違いはあるが、おおよそ平年並み、もしくは高めとのこと。

気象庁地球環境・海洋部 「向こう3か月の天候の見通し」を参照

ということで、今年もかき氷の売り上げは好調と予想。

かき氷のブームのきっかけ、震災後2011年の節電から、コンビニの影響も・・・

かき氷のブームのきっかけとなったのは、2011年の震災後の節電からと言われ、蒼井優の本「今日もかき氷」の影響も大きいとされる。

勿論、震災が発端となっているとはいえ、コンビニの影響もあるのではないか。

コンビニには出来ない商品、それがかき氷でもある

2011年の震災によって、コンビニが一気にインフラ化し、スーパーはもとより、外食の顧客をもコンビニが奪取したのである。それまでも外食企業の多くは、コンビニに押され気味であった。とはいえ、外食関係者のなかで、スーパーほど「コンビニは脅威」と言った声は、あまり聞かれなかったのも事実。それが11年を機に「コンビニが出来ないことは、何かを考えなくては・・・」と外食関係者の声が聞こえるようになったのである。そしてコンビニができないこと、それが店舗内調理の「かき氷」であった。

コンビニの店舗内では難しい、それがかき氷

ではなぜ、コンビニでは店舗内調理のかき氷が出来ないのか。店舗内で氷を削り、その上にシロップをかける。簡単そうでいて、それを店舗内でやるとなると、たちまちレジは滞ってしまう。勿論、衛生管理も非常に難しい。そして今、大手5社のなかで、店舗内で氷を削って、提供しているのがミニストップのみ。ミニストップがコンビニに参入したのは、1980年。他社より後発であったこともあり、大手コンビニ3社との差別化も考え、イートイン設置、そしてアイスクリームの商品を投入したのである。

アイスクリームのくるくる巻きの形状、高さ。これを全店舗、均一にすることは難しく、衛生面もさることながら、物品販売的な意味において、アイスクリーム類を製造し販売する場合には、アイスクリーム類製造業の許可が必要となる。いろいろなハードルを越えて、実際、店員がアイスクリームをくるくる巻いている様を見ると、改めて感心してしまう。アイスクリームで培われた店舗教育から、1995年に初めて発売されたかき氷「ハロハロ」は、ミニストップにとって、アイスクリームの延長線上に登場した商品とも言える。

そこで、ミニストップの店員の方にかき氷について、聞いてみると「ハロハロ冷凍みかんが圧倒的に売れています」ということで、ハロハロ冷凍みかん290円(税込)を食べてみることに・・・。

ハロハロ冷凍みかん290円(税込)
ハロハロ冷凍みかん290円(税込)

食べていくに従い、ゼリー、そしてミルク味の氷が登場し、最後まで楽しめる。容器もワンハンドを意識してか、持ちやすい。それにしても良く出来ている。

他のコンビニでも、今年は、かき氷に力を入れると言われ、メーカーとタイアップしたものを店舗内に納品している。

セブン-イレブンでは

従来のかき氷は町の駄菓子屋さんでガリガリと氷を削ってシロップをかけると言ったイメージだったかと思う。こういった世界から、生メロンとヨーグルトを使ったかき氷であったり、ティラミスのかき氷であったり、従来から想像し得ない「スイーツとしての氷」を創案していく。一つはセブンプレミアムのテイラミス氷。微細な氷を重ね合わせた構想にしている。

出典:月刊「コンビニ」セブン-イレブン・ジャパン取締役 執行役員石橋誠一郎が語る「私どもの想像以上に向上するお客様の価値基準を上回る商品づくり」から引用

「かき氷」に真っ向から勝負すると、どうしてもぶち当たるのが食感であり、今、流行りのふわふわを工場製造での再現は難しく、あくまで氷ではなくスイーツを軸に外食とは違った切り口で提案をしている。

最近のヒットとして、セブンーイレブンのテイラミス氷がある。

今回は、「いちごがおいしい白くま」税込300円、そしてセブンプレミアムの「いちご練乳氷」160ml税込139円を購入。

いちごのおいしい白くま税込300円
いちごのおいしい白くま税込300円

いつもながらレベルの高い商品でミルクのまろやかな味が口に広がる。

セブン-プレミアム「いちご練乳氷」160ml138円(税込)
セブン-プレミアム「いちご練乳氷」160ml138円(税込)

練乳がたっぷりと入っており、どっさりかかっているイチゴのソースの酸味がマッチしている。何といっても、柔らかくてすんなりとスプーンが入るのは、細かく削られた氷だからかも。

ローソン、ファミリーマートでは、フラッペを紹介。

そのまえにかき氷とフラッペの違いを述べると・・・

フラッペは、かき氷を洋風にした言い方、またはアイスクリームやフルーツなどをカラフルにのせたかき氷をさすことが多いようです。

日本で一般的なフラッペは、かき氷器の製造会社が、かき氷の新しいスタイルとして果物などをあしらったレシピを、フラッペとして提案したものが広まったといわれているそうです。

元々フラッペとは、フランス語で「氷で冷やしたもの」という意味です。

カクテルでは、細かい氷(クラッシュドアイス)をグラスに詰め、リキュールなどのアルコール類を注いだものを、フラッペスタイルと呼ぶそうです。

出典:かき氷とフラッペの違い?

ローソンでは、500wで30秒加熱して食べるウチカフェフラッペ。

ウチカフェフラッペ295円(税込)
ウチカフェフラッペ295円(税込)

レンジ加熱することで、柔らか仕上げになる。シリーズになっており、その数、7種類。それぞれに特徴のあり、バッティングしていない。

ファミリーマートでもフラッペを注文。

ファミリーマート「カフェフラッペ」270円(税込)
ファミリーマート「カフェフラッペ」270円(税込)

冷凍ケースからカップに入ったかき氷を取り出し、その蓋をあけてみると、中にくぼみがあり、そこにコーヒーが注がれる。

冬場でも食べられる専門店が出てきた

最近のかき氷専門店では、通年でも頂けるようにソースを工夫したものも出てきており、1月に「石焼き芋のかき氷」700円を「山口果物」で頂いた。販売期間は、11月頃から4月頃までとのこと。

山口果物「石焼き芋のかき氷」700円、ピサの斜塔のようです。
山口果物「石焼き芋のかき氷」700円、ピサの斜塔のようです。

温かい店舗内で頂くかき氷。ふわふわ氷に香ばしく濃厚なサツマイモソースの味が合わさって、冬にぴったり。

6月30日には、韓国で有名なかき氷専門店「ソルビン」が日本に上陸する。

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かき氷の有名店から、外食のチェーン、そしてコンビニと今年も引き続き、かき氷が熱い。それぞれが凌ぎを削った結果、持ち味を生かした提案になってきており、競合するのではなく、共存しており、裾野が広がっている。その進化を見ると、頼もしささえも感じる。

フードジャーナリスト

神戸女学院大学音楽学部ピアノ科卒、同研究科修了。その後、演奏活動,並びに神戸女学院大学講師として10年間指導。料理コンクールに多数、入選・特選し、それを機に31歳の時、社会人1年生として、フリーで料理界に入る。スタート当初は社会経験がなかったこと、素人だったこともあり、なかなか仕事に繋がらなかった。その後、ようやく大手惣菜チェーン、スーパー、ファミリーレストランなどの商品開発を手掛け、現在、食品業界で各社、顧問契約を交わしている。執筆は、中食・外食専門雑誌の連載など多数。業界を超え、あらゆる角度から、足での情報、現場を知ることに心がけている。フードサービス学会、商品開発・管理学会会員

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