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「トルコらしいフードシェア」トプカプ宮殿からボスポラス海峡を臨める絶景レストランでの心温まる光景

井出留美食品ロス問題ジャーナリスト・博士(栄養学)
トルコ・イスタンブール、トプカプ宮殿のレストランの従業員(筆者撮影)

トルコ・イスタンブールに渡航した際、トプカプ宮殿のレストランで、心温まる光景を目にした。

おそらく、お客が食べ残したパンを、従業員が細かく砕き、置いていた。

レストランに置かれたパン(筆者撮影)
レストランに置かれたパン(筆者撮影)

日本なら、衛生的ではない!と言って、顔をしかめられるだろう。

パンを細かく砕いて置いている、レストランの従業員(筆者撮影)
パンを細かく砕いて置いている、レストランの従業員(筆者撮影)

このレストランは、トプカプ宮殿のテラスにあり、席からは、マルマラ海やボスポラス海峡を臨むことができる。

トプカプ宮殿は、イスタンブールの旧市街側にある。マルマラ海とボスポラス海峡、金角湾に囲まれた丘にあり、見晴らしがよい。

レストランから眺められるマルマラ海とボスポラス海峡(筆者撮影)
レストランから眺められるマルマラ海とボスポラス海峡(筆者撮影)

レストランで食事を頼むと、まず、パンが出てくる。すべてが剥き出しではなく、袋に入っているものもある。

レストランで出されたパン。袋にくるまっているものもある(筆者撮影)
レストランで出されたパン。袋にくるまっているものもある(筆者撮影)

食べなかったものは、そのまま従業員が下げていった。袋に入っていたものは、そのまま使えるだろう。食べ残したものを、他の生き物にあげていたのだと思われる。

トプカプ宮殿の美しいタイル(筆者撮影)
トプカプ宮殿の美しいタイル(筆者撮影)

トルコでは、道の片隅にも、水や食べ物が置かれていた。ネコや犬たちのために準備されていた。

釣った魚の一部を、集まってくるネコたちにあげている釣り人もいた。

ネコは、イスタンブールの街で、大事にされている。

港を眺めて佇むネコ(筆者撮影)
港を眺めて佇むネコ(筆者撮影)

飲食店で、お客の食べ残しはどうしても発生する。食べかけのものは、人に対して再利用することはできない。でも、動物にだったら分けてあげることはできる。

日本だったらたしなめられるだろう。でも、トルコのレストランの従業員の自然な振る舞いは、心温まる光景だった。

食品ロス問題ジャーナリスト・博士(栄養学)

奈良女子大学食物学科卒、博士(栄養学/女子栄養大学大学院)、修士(農学/東京大学大学院農学生命科学研究科)。ライオン、青年海外協力隊を経て日本ケロッグ広報室長等歴任。3.11食料支援で廃棄に衝撃を受け、誕生日を冠した(株)office3.11設立。食品ロス削減推進法成立に協力した。著書に『食料危機』『あるものでまかなう生活』『賞味期限のウソ』『捨てないパン屋の挑戦』他。食品ロスを全国的に注目させたとして食生活ジャーナリスト大賞食文化部門/Yahoo!ニュース個人オーサーアワード2018/食品ロス削減推進大賞消費者庁長官賞受賞。https://iderumi.theletter.jp/about

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