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「私の人生これから…」と話していた岡江久美子さん

長谷川まさ子フリーアナウンサー/芸能リポーター
写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート(写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート)

 リポーターという仕事をしているのに、その一報を聞いた時に口から出た言葉は「ウソ!?」だった。岡江久美子さんが23日朝、新型コロナウイルスによる肺炎のために亡くなった。

 夫である大和田獏さんとは以前、テレビ朝日系「ワイド!スクランブル」でご一緒させていただき、今でも食事をしたり、出演の芝居を観に行ったりというご縁が続いている。

 訃報を聞き、獏さんと少しだけお話をさせてもらった。獏さんは、私のリポーターという仕事を理解してくださり、いつも応援してくれていて「是非、皆さんに伝えてほしい」と言葉を託してくれた。

 「死を無駄にしたくない。ものすごく怖いウイルスです。自粛要請が出ていますが、自分のこととして考えて、自粛してください。気をつけてください。それが今の願い、祈りです」と。

とにかく明るい人柄

 私の岡江さんのイメージは、とにかく明るくて、チャキチャキハキハキしている印象。獏さんと一緒にいる時に岡江さんから電話がかかってくると、岡江さんもその場にいるんじゃないかというくらい会話はまる聞こえの状態。

 

 そのやりとりは「今日はご飯いらないんだっけ?忘れちゃった(笑)帰ったらいないからさー。そうか、リポーターさんたちと外食だったっけ。アハハハ…。じゃあね」。

 

 今でも鮮明に思い出せる。インタビューさせてもらった時の「あっ、獏ちゃんの番組ね」と微笑んだ笑顔も懐かしい。

 そういえば、以前、飲み会で酔った勢いで、獏さんに慣れ染めをたずねたことがあった。

 

 NHK「連想ゲーム」で共演していたお二人だったが、ある日番組の飲み会でお店の座敷に上がる際、一番最後に入った岡江さんが、みんなの靴をそろえているのを見て、「いいな」と思ったんだと教えてくれた。

お弁当作りと介護

 昨年の夏、シングルマザーとして頑張っている娘で女優の大和田美帆さんにインタビューした時、岡江さんが「私の人生これからよ!」「私はもう育児は終わったから、一緒には住まないわよ」と気持ちいいほどに同居を断られたと話していた。

 TBS系情報番組「はなまるマーケット」を17年半続け、でもその間は学生だった美帆さんのために毎日のお弁当作りは欠かさず、ご自身のお母様の介護も終えたタイミングだったから、その後の人生はご自身のやりたいことをやっていくというお気持ちだったのではないだろうか。

「必ず治るから…」

 今回、新型コロナウイルスに感染したことを公表しなかったのは、「必ず治るから大丈夫」というご本人の希望だったと聞いた。

 突然に絶たれた人生。この悲しみを増やさないために、今私たちができることは家にいること、“STAY HOME”です。

フリーアナウンサー/芸能リポーター

群馬県生まれ。大学在学中にTBS緑山塾で学び、TBSラジオ「大沢悠里のゆうゆうワイド」で7年間アシスタントを務める。ワイドショーリポーター歴はTBS「3時にあいましょう」から30年以上、皇室から事件、芸能まで全てのジャンルをリポートしてきた。現在は芸能を専門とし、フジテレビ「ワイドナショー」、日本テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」ほか、静岡・名古屋・大阪・福岡の番組で芸能情報を伝える。趣味は舞台鑑賞。

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