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夏木マリ、デビュー45周年!あるがままを受け入れ“終活”も

長谷川まさ子フリーアナウンサー/芸能リポーター
デビュー45周年を迎えた夏木マリ

 常に何かに挑戦し、「年齢は記号」とカッコいい生き方を魅せてくれる夏木マリさん。デビュー45周年の今年は何をぶち上げるのかと思いきや、映画の出演と人生相談本の出版以外は特に何もしないという。果たしてその思いは…。

Q:今年デビュー45周年ということですが、何か大きなイベントは考えていますか?

 今年は、3月3日から公開になっている主演映画「生きる街」と、河瀬直美監督の「Vision」、あとは雑誌「FRaU」でやっている人生相談をベースに、30代40代の悩める女性向けの夏木マリ流・悩み解決メソッド「好きか、嫌いか、大好きか。で、どうする?」を発売したけど、後半はちょっとゆっくりしようと思っています。45年だから。なんかやると恥ずかしいじゃないですか。だから今年はインプットの年にしたいなと。

 45年で私が何をやっても中途半端なような気がして。だからもっと楽しいことをやれるように、この5年間を使っていければいいかなっていうのが希望ですかね。そこに何か自分が楽しいことができるように、これから5年、頑張りたいですね。

Q:人生相談に乗ってみて、どうですか?

 勉強になりますね。悩むことは人間の特権だから、とても素晴らしいことだと思うのだけど、皆さんやっぱり悩んじゃって動けない人は、頭で考えちゃうのね。だから行動してないから、そういうことを反面教師として自分でも勉強になります。とにかく動き出す。癖ですね。癖にしないとね。動かないと固まっちゃいますからね。だから一歩動いたら、そこから発見があってまた一歩進めるみたいな。生きてくのは大変ですよね。

 あっ、でも以前、相談で「きれいすぎるんだけど、どうしたらいいですか?」っていうのがありました。ねぇ、失礼でしょ。軽い自慢ですよね(笑)。「そのうち年を取るから待ってろ、って言いました」。一刀両断でございますね。私ね、結論は一つですから。

 例えば好きな人ができた、告白してダメだったら、「はい、次!」っていうのが私のやり方なので、それをオススメしております。でも羨ましいと思いますよ、自分に自信が持てるって。何かしら、誰でもコンプレックスってあるじゃないですか。

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Q:夏木さんの今の悩みは何ですか?

 疲れるんですよ(笑)。やっぱり以前と違って体力が続かなかったり、徹夜ができなかったり、夜遊びができなかったり。生活が朝型になってきましたからね。朝に仕事したり、原稿書いたりするようになってきたんですけど、もうちょっと夜起きていたいけどすぐ眠くなっちゃうの。健康的なんですかね、これ。

 年を重ねた悲しさじゃないかと思うんですが。もう10時には“閉店ガラガラ”にしたいです。だからよく子役の方が決まった時間で終わるじゃないですか。60オーバーもそうしてほしいって言ってるんですけど、なかなかならないですね。

 だって幼児化しているわけですから。そういう意味ではいたわっていただきたい。現場で私が静かになってきてスタッフが時計を見ると、10時ごろなんですよね。最近、私が時計になってる(笑)

Q:人生の中で一番大切にしているものは?

 時間と友人ですかね。時間というのはやっぱり24時間限られてるじゃないですか。これをうまく使わないと、最近すごく速いように感じるんですよね。だから、与えられた時間をとても大切に使っていかなきゃいけないなと思っているんですけどね。

 何もしないでボーッとしちゃう時もあるんでね。私、もうしょっちゅうボーッとしてますから。もう時間がどんどんなくなってくるので、どうしようと思うんですけど、この時間どうしようもないので。

 友人は、そうですね…、多くなくていいと思うんですよ。ほんとに断捨離じゃないけど、好きじゃない人も増えてきたし、「やっぱりこの人」って信頼がおける人たちを、でも距離を置いて、助け合ったりできる友人がいたらいいなって思いますね。

Q:夏木さんも“断捨離”や“終活”って考えたりするんですか?

 あっ、私してます。もうお葬式のイメージも持っているから。だからホントに60過ぎたら、そういう考えになってくるんですよね。こんなに着やしない洋服や靴なんて、もし今、私が死んでしまったら、片付けが大変だろうなぁと思って。で、ちょうど45年になったので、昔のスクラップブックとかあるじゃないですか、週刊誌の。それも思い切って捨てている今日この頃です。

 勇気はいりますよ。でもね、もうこれは仕方ないですよね。全部お棺入れられないもの(笑)。自分のものを整理していくということが、やっぱり年齢とともにありますね、こんな私でも。

Q:葬儀のイメージもあるんですか?

 あのね、音楽はね、私のPVも流してほしいんだけど、『オンブラ・マイ・フ』ていうクラシックの曲が大好きなので、それをテーマ曲で流していただいて、お坊さんは毎年、清水寺で奉納パフォーマンスをやっているので、そのご縁で清水寺の清玄さんにやっていただくということで。みんなでお酒飲んだりしゃべったりしてもらうところには、白と黒のストライプのテーブルクロスをかけて。

 それから、祭壇の花とお棺の花は別にしてもらいたい。だって、祭壇の花をお棺に入れると寂しくなっちゃうからね。あとはケイタリングも、できればしょっちゅう通っているうまいお鮨くらいを、ちょっと出しておいてもらいたい。

 

 最近ね、結婚式よりもお葬式に行く回数の方が多いじゃないですか。だから時間があるから考えられるわけですよ。私の時は、こうした方がいいかな…とか。でもごく少数でいいんです。「○○葬」っていうのはこれから考えます。

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Q:年齢を記号でとはいうものの、やはり年齢との戦いはありますか?

 私はアンチエイジングという言葉が嫌いで。アンチじゃないと思うんですよね、だって、もうこの事実を認めなきゃ。例えば夜眠くなるとか、シワが増えたとか。だったらどう行動をすべきかってことを、現実的に考えて、それを共有していかなければいけないじゃないですか。だから下手に顔をいじってみたりとか、若くなってみたいというのは、ちょっと見苦しい。今のこの事実からどう生きなきゃいけないのかが大事だと思う。

 年取ることは、メンテナンスを前よりやらなきゃいけない時間も増えてくるし、お医者さんも行ったりとか、人間ドックに行ったりとか…悲しいこともあるけど、でも、年をとるということは、とても素敵なことだって思うんですよね、重ねるってことは。だから、その記号が増えるってのはいいこと。

 今65でしょ、65としていろいろやらなきゃいけないこともありますよ。昔だったらお酒を飲んで化粧したまま寝たとしても、翌日ポンって復活するじゃないですか。今、復活しない。それは悲しいよね(笑)

Q:ノブさんいうパートナーを得て変わったことって何かありますか?

 う~ん、人の言うことを聞くようになりましたね。それまでは、マイペースで暮らしてたから。自分で決めて全部やるじゃないですか。でも、彼がこれもあるよって違う意見を言うと、「そうねぇ」とやってみる自分がいるのが不思議ですね。当たり前のことですよね、人の意見聞くってね。今まで聞けなかったのがおかしいんだけど(笑)

 

 本の中にも書いたけど、人は幸せになるために生きているから、そのために大切なのは自分を知ることだと思います。

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(撮影:長谷川まさ子)

【インタビュー後記】   

 私の夏木さんのイメージといえば、全く年齢を感じさせることなく、オトナで自由でカッコよくて、まさに“老い”から離れた存在。だからこそ聞きたかったのが“老い”や“終活”についてだった。夏木さんでもボーッとすることがあることが分かり、妙にうれしかった。そして、話を聞いていて、うなずくことばかりだった。現実は認めたうえで、逆らわず、でもポジティブに対処していくこと。インタビューなのに、人生相談に乗ってもらったような気持ちになった。

■夏木マリ

5月2日生まれ。今年デビュー45周年を迎える。クリエイションを手がける「印象派」が25年、支援活動「One of Loveプロジェクト」が10年、清水寺奉納パフォーマンス「PLAY×PRAY」が5年と、それぞれが周年を迎える。また3月3日東日本大震災を経験した家族を描いた主演映画榊英雄監督の「生きる街」、6月8日河瀬直美監督最新作「Vision」など、映画作品の公開が続く。

フリーアナウンサー/芸能リポーター

群馬県生まれ。大学在学中にTBS緑山塾で学び、TBSラジオ「大沢悠里のゆうゆうワイド」で7年間アシスタントを務める。ワイドショーリポーター歴はTBS「3時にあいましょう」から30年以上、皇室から事件、芸能まで全てのジャンルをリポートしてきた。現在は芸能を専門とし、フジテレビ「ワイドナショー」、日本テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」ほか、静岡・名古屋・大阪・福岡の番組で芸能情報を伝える。趣味は舞台鑑賞。

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