小中高校生のインターネットの使い方はパソコンとスマホでは大きな違いが(2022年更新版)
小中高校生はスマートフォンをはじめとする主要なインターネットアクセス機器で、どのような行動をしているのだろうか。内閣府が2022年3月に確定報を発表した「令和3年度青少年のインターネット利用環境実態調査」(※)の調査結果から確認する。
次に示すのはスマートフォン、従来型携帯電話、自宅用のパソコンやタブレット型端末、家庭用ゲーム機それぞれでインターネットを利用している人における、その機器による利用内容を示したもの。普段からその目的で利用していると認識した項目に答えてもらっている。「コミュニケーション」とは電子メールやメッセンジャー、ソーシャルメディアなど、他人との意思疎通ができるサービス全般を指す。
機種の性能や提供されているサービスの違いによるものだが、スマートフォンと従来型携帯電話では使われ方に大きな違いが生じているのが分かる。むしろ従来型携帯電話では機能が限定されているので、コミュニケーションでしか使えない人が多いのだろう。スマートフォンは動画視聴、情報検索、音楽視聴、コミュニケーション、ゲームなど使われ方が多種におよぶ。地図・ナビゲーションやニュース、さらには勉強に使っている人も4割強ほど確認できる。
自宅用のパソコンやタブレット型端末では動画視聴や情報検索が主で、ゲームや音楽視聴、勉強が続く。コミュニケーションの値がスマートフォンと比較して随分と低い値にとどまっているのは、個人利用のパソコンではないため、プライベートなやりとりができないからだろうか。勉強の値が高めな一方で、漫画は低い値なことも、その推定を後押しする形になる。
これを全体比で算出したのが次のグラフ。上記が「その機種でインターネットを利用する人における利用実情」であるのに対し、これは全体に占める割合。それぞれその端末でインターネットを利用する人の割合から逆算しており、例えばスマートフォンでは動画視聴の項目は60.6%とあるので、小中高校生全体の6割強は、スマートフォンで動画視聴をしている形となる。子供達の実態を全体的に見る時に役立つ値といえる。
スマートフォンの動向を見ると、動画視聴以外でもコミュニケーション・情報検索・音楽視聴が5割超、ゲームが5割近くを示している。この現状は、数年前には到底想像もできなかったに違いない。さらに約3割がスマートフォンでニュースを取得したり地図・ナビゲーションを活用したり勉強したりしている次第ではある。
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※令和3年度青少年のインターネット利用環境実態調査
2021年11月3日から12月14日にかけて2021年11月1日時点で満10歳から満17歳までの青少年とその同居保護者それぞれ5000人に対し、調査員による個別面接聴取法(困難な場合は訪問配布訪問回収法やウェブ調査法も併用)で行われたもの。回答側の事情次第で郵送回答法を併用している。有効回答数は青少年が3395人(うちウェブ経由は161人、郵送回収法は154人)、保護者は3511人(うちウェブ経由は136人、郵送回収法は133人)。
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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。
(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。
(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。