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2020年中にどの流行物の飲食物を飲み食いしたか、トップはタピオカミルクティー

不破雷蔵「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者
↑ 新型コロナウイルスの流行で外出機会が激減してもタピオカミルクティーは人気。(写真:アフロ)

新しい商品の開発や著名人の挙動、媒体での紹介などで世の中に流行り廃りが生じやすいのがスイーツなどの流行物的な飲食物。最新の流行のもののように見えても、調べてみると10年ぐらいおきにブームがやってくるだけだったりするなど、色々と興味深い傾向がある。2020年における流行物の飲食物の実情を、マルハニチロが2020年12月に発表した「今年の食生活に関する調査2020」(※)の結果から確認する。

次に示すのは2020年に話題に上った流行物の飲食物を例示し、それらについて2020年中に飲み食いをしたことがあるかを尋ね、その上位陣をまとめたもの。トップはタピオカミルクティーで、27.6%が2020年の間に飲んだことがあるとしている。

↑ 今年食べたり飲んだりしたもの(複数回答、上位陣)(2020年)
↑ 今年食べたり飲んだりしたもの(複数回答、上位陣)(2020年)

2020年は新型コロナウイルスの流行で春先から気軽に外出することが難しくなり、外で食べ歩きをするタイプのものを飲み食いする機会が随分と損なわれているが、それでも1/4以上の人がタピオカミルクティーを飲んだと答えている。次いで生食パンが24.2%。ティラミスが22.3%、レモネードが16.5%。ティラミスやレモネードはブーム云々というよりはすでに定番化した感はある。

今グラフは回答値の上位陣を並べたものだが、例えばチーズハットグは11.8%との値が出ており、これは9割近い人が2020年には一度も口にしていないことを意味することになる。大いに流行っていると言われている流行物の飲食物も、実際に飲み食いしている人は案外少ないものだと思い知らされる。

これを男女別・年齢階層別に区分したものが次のグラフ。

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↑ 今年食べたり飲んだりしたもの(複数回答、上位陣、属性別)(2020年)
↑ 今年食べたり飲んだりしたもの(複数回答、上位陣、属性別)(2020年)

男性と女性ではおおよそ女性の方が値が高い、つまり多く飲み食いしている。そして年齢階層別では男性は傾向だった動きを見い出しにくいが、女性では大体若年層の方が値が高い。特にタピオカミルクティーや固めプリン、チーズハットグのように、10代女性が飛び抜けて高い値を示しているのがある。流行物の飲食物のトレンドは若年女性層がけん引しているように見える。

他方、一部の流行物の飲食物、例えばレモネードやフルーツサンド、アーモンドミルクなどでは、女性の中でも10代だけでなく40~50代も高い値を示しているものがある。壮年女性もまた、一部のスイーツには首ったけなのだろう。

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※今年の食生活に関する調査2020

2020年11月6日から9日にかけて、インターネット経由で15~59歳の男女に対して行われたもので、有効回答数は1000人。男女比・10歳区切りの年齢階層比(10代は15~19歳)で均等割り当て。調査実施機関はネットエイジア。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

(注)本文中の写真は特記事項の無い限り、本文で記述されている資料を基に筆者が作成の上で撮影したもの、あるいは筆者が取材で撮影したものです。

(注)記事題名、本文、グラフ中などで使われている数字は、その場において最適と思われる表示となるよう、小数点以下任意の桁を四捨五入した上で表記している場合があります。そのため、表示上の数字の合計値が完全には一致しないことがあります。

(注)グラフの体裁を整える、数字の動きを見やすくするためにグラフの軸の端の値をゼロではないプラスの値にした場合、注意をうながすためにその値を丸などで囲む場合があります。

(注)グラフ中では体裁を整えるために項目などの表記(送り仮名など)を一部省略、変更している場合があります。また「~」を「-」と表現する場合があります。

(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。

「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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