ニュースサイトの利用実情をさぐる

↑ ビジネスで頼りになるニュースサイト。その利用状況は。(ペイレスイメージズ/アフロ)

・インターネット利用者の中でニュースサイトを利用したことがある人は51.9%(2017年)。

・インターネット利用者の中では、男性の方が女性よりもニュースサイト利用率は高い。所属世帯年収別では高年収の方が大よそ利用率は高くなる。

・全体比では37.2%がニュースサイト利用者。男性では30~50代が6割前後の利用率。

インターネットの普及に伴い多くの人が自分の端末でアクセスすることにより、多様な情報を瞬時に取得することが可能となった。また蓄積された情報を検索し、図書館の蔵書を探るような形での精査を行う手立てが手に入った。新聞のような紙媒体やテレビなど電波放送による一方向的な従来のメディアとは大きく異なるメディアとなるインターネットを用いたニュース配信は、さまざまな変化を人々の情報との接し方の点でもたらし、そしてニュースメディア全体にも影響を及ぼしつつある。今回は総務省が2018年5月に発表した「通信利用動向調査」(※)の公開値を基に、インターネットを用いたニュースサイトの利用者状況などを確認する。

次に示すのは、インターネット利用者におけるニュースサイトの利用者の実情。「ニュースサイト」に関する定義は公開値や質問票には無く、回答者が「ニュースサイト」の文言から判断できる対象が該当することになる。新聞やテレビの公式サイト、ポータルサイトが提供する二次配信サイトや独自ニュース、個人やグループによる情報配信サイトも含まれるものと考えられる。あるいはいわゆるキュレーションサービスのサイトやまとめサイトの類も、回答者の判断次第で該当している可能性はある。他方、動画や掲示板、メールマガジン、ソーシャルメディアそのものなどは、設問の上で別項目として明確に区分されているため該当しない。

↑ ニュースサイト利用者(過去1年間、インターネット利用者限定)(2017年)
↑ ニュースサイト利用者(過去1年間、インターネット利用者限定)(2017年)

全体では5割強。インターネット利用者の半数以上はニュースサイトを利用している計算になる。未成年者では大よそは3割に届かないが、20代以降急速に利用率が増加していく。男性は30代から60代前半まで6割以上を維持しているが、これは就業中に使っているからなのだろう。60代後半以降も高めの値が維持される。他方女性は30代がピークで以降は少しずつ確実に利用率が下がる。男性と比べて値は低めで、なおかつピーク期間が短い動きからも、男女間におけるニューサイトの必要性の違いが見えてくる。

所属世帯年収別ではほぼきれいな形で高年収ほど高利用率の結果が出ている。仕事の上で必要になる事例が、高年収ほど増えてくるものと考えられる。2000万円以上の値が有意に落ちているのは、この層では高齢者が多数いるからだと考えられる。

上記の値はインターネット利用者に占める比率。属性によってはインターネットへのアクセスそのものの状況が大きく異なるため、全体像をつかみにくい場合がある(インターネットを使っていなければ、そもそもニュースサイトの利用はできない)。そこでインターネットを使う・使わないを問わず、調査対象母集団全体で計算をし直したのが次のグラフ。

例えば男性全体では41.3%とあるので、6歳以降の男性全員の4割強がニュースサイトを利用している計算となる。

↑ ニュースサイト利用者(過去1年間、調査対象母集団全体)(2017年)
↑ ニュースサイト利用者(過去1年間、調査対象母集団全体)(2017年)

男性は30代から50代まで過半数がニュースサイトを利用している。60代に入ると利用率は落ちるが、それでも70代前半までは1/4を超える。一方女性は20代から30代まではむしろわずかながら男性よりも高い値を示すものの、40代以降では男性を下回る形となる。また50代以降の減り具合も男性より大きい。

所属世帯年収別では大よその形で高年収=高利用率の形が出ている。低年収層ではインターネットそのものを利用していない場合もあるのだろう。

以上は各属性母体全体に対する比率だが、「実際にニュースサイトを利用している人数はどれぐらいなのだろうか」との疑問もある。そこで各都道府県の人口(国勢調査の最新分となる2015年分、今調査の調査対象母集団同様に6歳以上限定、総人口)と今回の都道府県別利用率を用いて概算の利用者数を算出、最大値となった東京都の値を基準値の1.00として、相対値を算出したのが次のグラフ。例えば北海道は0.31とあるので、東京都でニュースサイトを利用している人の数の3割強が、北海道におけるニュースサイト利用者数となる。

↑ ニュースサイト利用者数(過去1年間、調査対象母集団全体、最高値の地域の人数を1.00とした時の相対値)(2017年)
↑ ニュースサイト利用者数(過去1年間、調査対象母集団全体、最高値の地域の人数を1.00とした時の相対値)(2017年)

地域別のニュースサイトの需要というよりは、インターネット利用者数そのものに左右されている雰囲気が強い。ビジネスの観点では関東や近畿向けの情報が多くなるのも致し方あるまい。

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※通信利用動向調査

2017年分は2017年11月~12月に、世帯向けは都道府県および都市規模を層化基準とした層化二段無作為抽出法で選ばれた、20歳以上の世帯主がいる世帯・構成員に、企業向けは公務を除く産業に属する常用雇用者規模100人以上の企業に対し、郵送による調査票の配布および回収の形式によって行われている(企業向けは一部オンラインでも実施)。有効回答数はそれぞれ1万6117世帯(4万1752人)、2592企業。調査票のうち約8割は回収率向上のために調査事項を限定した簡易調査票が用いられている。各種値には国勢調査や全国企業の産業や規模の分布に従った、ウェイトバックが行われている。過去もほぼ同様の条件下で実施されている。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。