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専門店かファミレスかそれとも自宅で作って食べるのか…ラーメンやチャーハンの食べ方の実情をさぐる

不破雷蔵「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者
↑ 飲食店ではセットで出されることも多いラーメンとチャーハンだが(素材:足成)。

・2018年2月時点でラーメンやチャーハンいずれかを食べることがある人の中では、ラーメンを専門店で食べている人は7割強。自宅でインスタント食品を調理して食べている人は6割近く。

・中華料理店でラーメンを食べる人は4割近く。チルド食品や冷凍食品の利用者は1割強。

・チャーハンは中華料理店で食べる人が6割近く、自宅で冷凍食品を調理して食べる人は4割近く。

比較的安価で調理のハードルも高くなく、一方で極めて奥の深い料理として、ラーメンやチャーハンは多くの人に受け入れられている。それらはどのようなルートで食されているのだろうか。マルハニチロが2018年3月に発表した、ラーメンとチャーハンに関する消費者実態調査(※)から確認していく。

次に示すのはラーメンを食べる時にどのような方法で食べているかを複数回答で答えてもらったもの。

↑ ラーメンを食べる時、どのように食べているか(複数回答)(2018年2月)
↑ ラーメンを食べる時、どのように食べているか(複数回答)(2018年2月)

大きな仕切り分けにおける、最大値を示したそれぞれの詳細項目の値を見ると、お店では(ラーメン専門店の)71.7%、自宅などでは(インスタント食品の)59.4%。ラーメンを食べる人のルートとしては、お店で食べる人の方が多いように見える。

お店での詳細項目を確認すると、ラーメン専門店で食べる人がもっとも多く71.7%。次いで中華料理店が39.8%。最近はファミリーレストランでもラーメンを取り扱う店が増え、種類も豊富なものとなってきたが、回答者は1割強に留まっている。また、最近では回転寿司屋でもサイドメニューとしてラーメンを取り入れる店が話題に上っているが、それも含めた「その他飲食店」は6.4%。

自宅内ではカップラーメンや袋麺などのインスタント食品がもっとも多く59.4%。加工技術の進歩により別格の旨味を楽しめるようになったチルド麺は15.4%で、冷凍食品のラーメンとほぼ同率。出前やお店でテイクアウトの事例はごく少数。

ラーメン同様中華系の料理としてメジャーなチャーハンに関して、同じように問い合わせた結果が次のグラフ。

↑ チャーハンを食べる時、どのように食べているか(複数回答)(2018年2月)
↑ チャーハンを食べる時、どのように食べているか(複数回答)(2018年2月)

ラーメンのようなカップチャーハンの類が無いこともあり、調理に手間がかかるイメージも強いからか、ラーメンと比べると自宅での自炊派がやや少ない結果となっている。外食派では中華料理店がもっとも多く6割近く、次いでチャーハンなどを取り扱う専門店が4割近く。ファミリーレストランはラーメンよりは多いものの1割強程度となっている。ラーメンやチャーハンを食べるために、ファミレスに足を運ぶスタイルはメジャーでは無いようだ。

自炊では冷凍食品を用いるケースがもっとも多く37.4%。袋詰めのまま、あるいは容器に移して電子レンジで加熱するだけの手軽さは、インスタントカップ麺に近いものがある。インスタント食品やチルド食品はそれぞれ1割足らずに留まっており、出前などは2%にも満たない。「その他」の回答率が2割強を計上しているが、これは専用の調味料などを調達せずに自前で調理する人が回答しているのだろう。

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(※)ラーメンとチャーハンに関する消費者実態調査

2018年2月9日から13日にかけてラーメンとチャーハンのいずれも食べることがある20代から50代の男女に対して、インターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000件。男女比率は1対1、年齢階層別は10歳区切りで均等割り当て。調査機関はネットエイジア。あくまでも日常の食生活においてラーメンとチャーハン双方を食べることがある人に限定されている(「食べたことがある」なら単なる経験則で一度でも食べたことがあるのなら該当するが、「食べることがある」なので、ある程度日常的に食生活の中に取り込む形で食べていることを意味する)。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

(注)本文中の写真は特記事項の無い限り、本文で記述されている資料を基に筆者が作成の上で撮影したもの、あるいは筆者が取材で撮影したものです。

(注)記事題名、本文、グラフ中などで使われている数字は、その場において最適と思われる表示となるよう、小数点以下任意の桁を四捨五入した上で表記している場合があります。そのため、表示上の数字の合計値が完全には一致しないことがあります。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更を加えたものです。

「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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