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肌に症状が出る「花粉皮膚炎」 すぐ実践できる4つの対策

藤村岳男性美容研究家・エッセイスト
(写真:GYRO_PHOTOGRAPHY/イメージマート)

日本気象協会の春の花粉飛散予測(第3報)によると2021年の花粉の飛散は2月上旬からスタートし、3月は各地でスギ花粉がピークになるとのこと。今年は「例年と比較して非常に少ない」が、「前シーズン比(2020年春との比較)で見ると、九州から関東にかけて多く、四国や東海、北陸で非常に多くなる予想」とのこと。つまり「前シーズンが例年より少なかったためであり、前シーズンに花粉症の症状が軽かった人も2021年春は注意が必要」なのだとか。

花粉症の症状がなくても肌への不快感が出る“花粉皮膚炎”

筆者はいわゆる花粉症ではないが、毎年春になると肌の調子が途端に悪くなる。これは「花粉皮膚炎」と呼ばれるもので、春のスギ花粉や秋のブタクサの花粉などによって肌が乾燥したり、赤みやかゆみが出る症状。くしゃみや目のかゆみなどと並ぶ花粉由来のやっかいな症状だ。また、花粉の後にやってくる黄砂でも目が充血して赤く腫れ、肌にかゆみを覚えることもしばしばある。

冬から春へと向かうこの時季は、「揺らぎ肌」と言われる状態になり、女性の間では要注意期間と認識されている。花粉症などのアレルギー反応は男女の区別なく起こりうることであるから、これを読んでいる男性もぜひ意識的に自分の肌の状態を観察して欲しい。ある調査ではこの季節は、1日に1万個ほどの花粉が顔に直撃しているのだそう。その他にもPM2.5など肌を取り巻く環境は年々、悪化しているのが現状だ。

さらにまだまだ予断を許さない新型コロナウイルスの影響でマスクの着用は多くの人が行っていることであろう。昨今では肌あたりのよいウレタン製より不織布の方が飛沫の拡散が少なく予防効果も高いとわかってきた。しかし、肌との摩擦という観点から考えてみると、不織布マスクは刺激が強く困りものという側面もある。マスクによるこすれもまた肌のかゆみや荒れを助長してしまうからだ。

花粉皮膚炎の4つの対策

そこで、一般的な花粉対策ではなくここでは肌にフォーカスして、男女を問わずにすぐに実践できる花粉皮膚炎対策を4つ提案しよう。

1.ブロックできるスペシャルアイテムを使う

まず手軽にできるのは、外出する際は花粉や微粒子などをバリアできるアイテムを使用すること。マスクに覆われていないおでこや頬などは目に見えないバリアを施すことで肌荒れが軽減される。たくさんのアイテムが市販されており、たとえば以下のようなものがある。

イハダ アレルスクリーン EX/微粒子吸着防止技術で肌や髪などに使えて便利。メイクの上からも使用できるので、使いやすい

アレルシャット ウイルス 花粉 イオンでブロック ミストタイプ/アルコールフリーで子どもにも使える。ノンガスタイプで飛行機内にも持ち込むことも

エクスバリア スキンプロテクト スプレー/透明バリア膜と擬似バリア膜をスプレーで形成し、外部からの刺激をブロックしてくれる

2.普段の洗顔を見直す

次に花粉などを物理的に落とすのに有効なのが洗顔。しかし、この時期は普段の洗顔を見直すことも必要だ。まずはぬるま湯による予洗いで大まかに汚れや付着物を落とし、その後に洗顔料を使おう。洗顔料はマイルドなものを選ぶこと。特に男性は洗顔を脱脂力の強いもので行っていることが多く、肌が刺激に敏感になっている場合、これはNG。肌荒れがひどい場合、朝は洗顔料さえ使わずぬるま湯で流すだけでもよい。ただし夜は1日の汚れや付着したホコリや花粉などが蓄積されているので、敏感肌用のマイルドな洗顔料で落とすようにしよう。

ラロッシュポゼ トレリアン フォーミングクレンザー/男性に多く見られる普通肌~オイリー肌向けなのに敏感肌用設計なのがうれしい

キュレル 潤浸保湿 泡洗顔料/健康な肌に必須のセラミドを守りながら洗えるこちら。最初から泡状で出るので面倒な泡立て作業が不要

3.敏感肌用のコスメでライトな保湿をする

そして、洗顔後の保湿は必ず行うこと。乾燥による肌荒れを防ぐのが目的だが、その時にスキンケアアイテムを敏感肌用にシフトすること。刺激の少ない化粧水や乳液を用いて、必要以上に肌に触らず、手早く潤すのが重要。この時、美容液などは有効成分が刺激になってしまうこともあるので、揺らぎ肌の間はお休みを。

また乾燥気味だからといって、あまりに重い保湿剤だと肌表面がベタついてそこに花粉などの異物がかえって付着しやすくなることもある。ワセリンを使う場合は鼻の穴の周りや目の周りだけにして、頬などマスクで隠れていない部分はベタつかせないようにするのがよい。ワセリンは塗りっぱなしではなく、ある程度時間が経ったら一度オフしてから再度塗り直すこと。このようなこまめなケアができないのであれば、使わない方がいいこともある。

エトヴォス モイストバリアクリーム/4種類のヒト型セラミドに加え、7種のモイストバリア成分を配合したクリームでしっかり保湿できる

ディセンシア ディセンシー クリーム/敏感になっている状態でもアルブチンやグリチルリチン酸ジカリウム配合でエイジングケアも可能に

4.外出先で花粉などを流すスプレーを使う

家でケアしていても、外出先などでムズムズしてくることもある。そんな時はスプレー式の化粧水で付着した異物を手早く洗い流すのもひとつの手段。肌に滴るほどスプレーして、表面についた余計なものを流してしまおう。その時に注意してもらいたいのが決してこすらずそっと清潔なハンカチやタオルで吸わせるようにすること。こすると刺激になるし、かえって肌荒れを助長させてしまう危険もあるのだ。

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このような対策をしてもなお改善されない場合は、速やかに皮膚科を受診することをお勧めする。皮膚は腸に続く表面積を持つ免疫器官。たかが肌荒れと侮ることなかれ。言うなればスキンケアは自己防衛手段。自分の肌に対する細やかな気配りと不断の努力によって、健康的な生活を手に入れよう。

男性美容研究家・エッセイスト

編集者としてハーブやアロマテラピーについて学んだ後、生活情報誌に携わる。そんな中、ヒゲを剃るなど男性特有の行動をしない女性ライターが男性の美容記事を執筆することに違和感を覚え、独立。シェービングを中心に据えた独自の「男性美容理論」を打ち立て、パイオニアとして活動。以降、テレビ・ラジオなどのメディア出演のほか、講演・イベント出演をこなす。また、コンサルタントとしてコスメ開発やブランド監修も務める。国内外のスパを訪れ、男性が楽しめるスパ・エステについても造詣が深い。最近はジェンダレス化の流れに伴い、女性への美容のアドバイスや提言も行う。著書に『一流の男はなぜ爪を手入れするのか』(宝島社)など。

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