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これって常識?!「外部監査」と「内部監査」の違い

江黒崇史江黒公認会計士事務所代表
(写真:イメージマート)

みなさんにとって「監査」はどのくらい身近な言葉でしょうか。言葉の響きから、ちょっと構えてしまうかもしれませんが、知らないでいるのはもったいない。

「監査」を理解することで、皆さんは例えば会社経営における課題を発見できたり、各部署・各業務を適正に運営する力を身につけたり、監査法人との対応で財務や会計、決算の専門知識を学ぶことができたりと、個人としてのスキルアップにつながります。

企業としても、監査を受ける、監査を実施することにより、企業としての社会的信頼度が高まり、業績向上や従業員満足度向上につながることでしょう。

このように皆さんにも企業にもメリットがある監査ですが、そもそも監査には「外部監査」「内部監査」の2つがあることをご存知でしょうか。

「監査」という言葉自体が初めての方にとっては、「監査」に「外部監査」と「内部監査」があると聞くと難しくて監査を敬遠する気持ちになるかもしれません。

そこで今回は知っているようで知らない監査の基礎や「外部監査」「内部監査」について解説していきます。

■ 監査とは

改めまして、皆さんは「監査」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。

監査とはコトバンクによると下記の通りとなり、企業経営においても業務監査、内部監査、品質監査、会計監査など様々な監査が行われています。

「特定の経済主体における経済活動とその結果について、それに関与しない者が、その正確性、適正性あるいは妥当性などを判断し、その者(監査人)の責任において意見を表明すること。」(コトバンクより)

監査と聞くと公認会計士・監査法人による監査をイメージされる方が多いと思いますが、この場合の監査は外部の公認会計士のため監査のため、外部監査となります。一方、企業で行われる社内担当者による監査であれば、内部者による監査のため、内部監査となります。

ではこの外部監査と内部監査とはどのような違いがあるのでしょうか。

■ 外部監査と内部監査

外部監査とは、その名の通り企業の外部の方が実施する監査となります。

この監査はその名の通り、企業から独立した立場の公認会計士・監査法人が決算書に対して実施する会計監査となります。

会計監査は企業が作成した決算書が適正か否か意見表明をする監査です。上場企業や会社法上の大会社では、この会計監査が義務付けられています。会計監査を受けることで決算書の信頼性が確保されることとなります。

一方、内部監査は企業の内部監査人が実施する監査となります。内部監査は企業の業務が社内規程・ルール通りに運用されているか確認する監査です。

内部監査を実施することにより社内業務が適正に運用され企業活動の適正性が保たれ、企業の発展に寄与することとなります。

【筆者作成】

■ 監査の必要性

「監査」と聞くと色々質問される、資料提出を求められる、指摘をされる等ネガティブな印象を持たれる方も多いと思います。

しかし外部監査であって内部監査であっても、監査業務を通じて決算書の信頼性を確保したり、企業活動の適正な運営を保つことができたりと企業経営にとっては非常に重要な活動となります。

外部監査がなければ不正会計や不正の意図は無くても誤った会計処理がなされ決算書が適正に作成されないリスクが生じます。内部監査がなければ不正行為や違法行為の発生リスク、情報漏洩リスク等が高まります。

ぜひ監査の目的や必要性を認識し、皆さん自身の経営知識や各業務の運営力・実行力の向上、監査を通じて業務の運営適正化や問題発見、課題の解決等、ひいては企業の発展に活かしていきましょう。

江黒公認会計士事務所代表

2001年公認会計士二次試験合格。同年、監査法人トーマツ(現、有限責任監査法人トーマツ)入所し監査業務に従事。その後、ベンチャー企業で取締役CFOや会計コンサルティンググループ、中小監査法人パートナーを経て2014年7月に江黒公認会計士事務所を設立。同事務所において会計コンサルティング、IPOコンサルティング、M&Aアドバイザリー業務の遂行に努める。IPOコンサルティングではスタートアップの資金調達、資本政策立案、事業計画作成から上場申請書類、内部監査、内部統制業務等の支援を、M&AアドバイザリーではFA業務や財務DD、株価算定業務等を務め企業の成長を支援。

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