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ぎりぎりで命を守る 高い所に脱出するクライミングテク

あんどうりすアウトドア防災ガイド  リスク対策.com名誉顧問 
高い所に脱出するクライミング技 イラスト 松井大 

今すぐ使えるクライミングテクニック

災害時、「木にのぼって助かった」「高い所に手を伸ばして何かにつかまったから流されなかった」など、あと少し手が伸びればという場面で使えるクライミングテクニックがあります。

今すぐ体感できる簡単なテクニックなので、是非覚えておいてください。

普通、手を上に伸ばしてといわれたら、学校で手を挙げる時のように、下から上に手を伸ばしますよね(左側イラスト)。

でも、右の図のように、下、真横、上と半円を描くように手をあげていただくほうが、高い所に手が届くのです(右側イラスト)。

今、その場で効果を確認できる方法として、座ったままでいいので、どちらかの手を左図のようにあげてみます。

反対側の手を半円を描くようにして比べてみると、手の長さが違うことがわかります。

もしも、高さが変わらない方がいたら肩が凝っている、左右のバランスが悪くなっているのかもしれないので、別途対策が必要です。

いろいろお疲れなのかもしれません。

なぜ高さが異なるかといえば、半円を描いて手をあげると肩の骨ごと上にもちあげられるからです。

これも今すぐ実感できる方法があります。

右手をあげる時、左手を、右の肩の上においてみてください。

右手を下からあげる時と、半円を描いて手をあげる時の肩の動きを、肩の上においた左手で感じてみてください。

肩の骨の動かし方が違っているのがわかります。

猿たちは実践している

実はオランウータンなど、動物園で猿の仲間を観察してみると、木々を移動する際、半円を描いて手を伸ばしていることがわかると思います。

学校生活で培った手のあげ方は、人類が昔から実践していたやり方と違うのかもしれません。

クライミングでは高い所に手が届くようにこのような体の動かし方をします。

リモートワークの肩こり対策としても役立つので、このクライミングのテクを、ぜひ、いざという時のためにも覚えておいてください。

あくまでもぎりぎりの最後の手段 早めに安全な場所への避難を忘れずに

とはいえ、災害時にこの技を使うのは、最後の手段です。そんな事態にならないように、水害時は天気情報をおさえて早めの安全な場所への避難が一番重要です。

でも、こんな小ワザを知っていると、家族や職場で伝えたくなるので、その際、しっかり避難のタイミングや方法を事前に身近な人と話し合うきっかけにしていただければと思います。

アウトドア防災ガイド  リスク対策.com名誉顧問 

FM西東京防災番組パーソナリティ 兵庫県立大学大学院 減災復興政策研究科 博士課程 女性防災ネットワーク東京呼びかけ人 阪神淡路大震災の経験とアウトドアスキルをいかした日常にも役立つ防災テクを、2003年から発信。子育てバックは、そのまま防災バックに使えるなど赤ちゃん防災の先駆けとなるアイデアを提唱。技だけなく仕組みと知恵が得られると好評で、口コミで講演が全国に広がる。企業広報誌、子育て雑誌などで防災記事を連載中。ゆるくて楽しい防災が好み。

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